Saturday, November 30, 2013

アメリカのカスタマーサポートに電話するとロボットが応対してくれる(ときがある)

最近、日系のサービス企業のカスタマーサポートに電話すると、いかにも中国人らしいイントネーションの人が出てきて、ああ、カスタマーサポート業務を中国にアウトソーシングしてコスト削減してるんだなと感じる時があります。

このカスタマーサポートの効率化具合はアメリカの方が進んでいます。実感したのがケーブルTV会社(ネットも提供)のcomcastに電話した時です。自動応答やコールセンターの海外アウトソーシングは、まあ日本でもあるようなやつは当たり前です。さらにすごいのは自動音声認識をサポートしている場合があって、ロボットが質疑応答をしてくれるケースがあります。

iPhoneユーザなら最近ではおなじみのSiriに似たやつですね。要は以下のような状況です。
  • 電話でつながった先は自動応答をするソフトウェアです。
  • そのソフトウェアが人間の声を発話してこちらに質問をしてきます。「どのような問題が起こりましたか?」
  • 質問に対して「TVが写りません」など英語で回答すると、次の質問に移って、徐々に問題を特定していきます。

例えば、ケーブルTVのアクティベーションをした時は、Yes/No で終わるような簡単なやり取りだけだったので、ロボットと話をして完了のケースもありました。ただし、本格的なトラブルシューティングを必要とするような物はロボットで解決できないと判断した場合は、人間の担当者に引き継ぎが行われます。

難しいやり取りができない点、まだまだこれからといったところですが。個人的には専門知識は必要なものの、人とのやり取りが単純な部分については完全にロボットで代替できている点に驚きを感じています。

(ここからは所感)ロボットがサポートする部分は今後どんどん広がり、今まで人間がやっていた既存の仕事はどんどん自動化されていきます。これはカスタマーサポートの簡単な部分の話ですが、いつ何時、ソフトウェアで自動化されて自分の仕事が無意味になるのかは分かりませんから。何が自動化できて、何が人間にしかできないのか冷静に考えながらキャリア選択をしていく必要性を感じます。

(私自身も自動化を進める立場でありながら、例えば、GoogleやAmazonなどが出すサービスによって私自身の仕事が無意味になるリスクは常にあります。)

アメリカはお酒に関して意外と保守的

サンフランシスコに来て驚いたことの一つがお酒に対する扱いが日本と大きく違うことです。飲酒に対して厳格な法律が決められていて、アメリカの一般的なイメージに反して保守的な印象です。

州によって法律が異なるかもしれませんが、少なくともカルフォルニア州では以下のような感じです。

  • バーに入る際は身分証を必ずチェックされます。21才未満であれば中に入ることすらできません。
  • 公共の場(道路や公園など)でお酒を飲むことが禁じられています。日本のお花見みたいなことはできません。
  • 公共の場でお酒が見える状態にしてもいけません。お店から買ったお酒を持ち帰る場合は必ず袋などに入れて、外から見えないようにしないといけません。
  • (これは聞いた話ですが)ひどく酔った状態で町中を歩いていると社会的にダメな人という風に見られるそうです。

以下のページは割と詳しく解説されているので、参照ください。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11105864396

日本では終電になると泥酔状態の人をしょっちゅう見かけますし、公園でお花見やBBQをする時にお酒飲む機会は多いですよね。それに対して、意外にアメリカは保守的なんだなという印象。特にお酒好きな方はアメリカでは注意しましょうね。

Friday, November 29, 2013

アメリカ人は Thanks Giving Day の週はほとんど仕事しません

11月第4木曜日は Thanks Giving Day


アメリカでは11月第4木曜日は Thanks Giving Day (感謝祭)という国民の祝日です。通常、翌日金曜日も Post (または After) Thanks Giving Day として休みにして4連休にする会社が多いようです。本日、サイクリングついでにお店も見てきましたが、 Thanks Giving Day 当日はお休みにするところも多いようですね。

Thanks Giving Dayの由来


Thanks Giving Dayの詳しい由来はWikipediaを参照。開拓時代にいわゆる収穫を祝う宗教的な行事として始まったそうですが、最近では宗教的な意味合いは薄れて、家族が集ってお出かけしたり、食事したり、買い物したりする日のようです。


現代の Thanks Giving Day は年末商戦のスタート?


上記の通り、現代では宗教的な意味合いはうすれてて、年末商戦のスタートする日みたいな扱いになりつつあります。Post Thanks Giving Day に各種小売が安売りを開始、顧客が殺到するため Black Friday (経営が黒字になるためBlackなのだそうです)と呼ばれており、さらに実店舗の混雑を避けた人たちが翌週の月曜日にオンラインで買い物をするため 翌週月曜日は Cyber Monday と呼ばれているそうです。


アメリカ人は Thanks Giving Day の週はほとんど仕事しません


そんな楽しい楽しい Thanks Giving Day の週は、前半から皆さん連休だ連休だとそわそわし始めて仕事が手に付かない感じです。Thanks Giving Day 前日ともなるともうほとんど仕事せずに昼の2〜3時には「Happy Thanks Giving Day!」と同僚に声をかけながら満面の笑みで退社していきます。

アメリカと取引がある方は、大事な要件はThanks Giving Dayの前の週までに終わらせましょう。

Thursday, November 28, 2013

アメリカで見聞きした英語: My wife and I welcomed our new little boy to the world = 男の子が生まれたよー

この間、職場の先輩(日本人)と「赤ちゃんが生まれる」を気の利いた表現で言う場合、どう言うんだろうね?って話をしてました。例として、最近、会社のメールで見かけた表現を紹介します。

My wife and I welcomed our new little boy to the world.

直訳すると「妻と私がこの世界へ新しい小さな男の子を迎え入れた」になりますが、要は「男の子が生まれたよー」ってことだと思います。

ただし、メールなど書き言葉だとすんなり通じると思いますが、口語表現だとちょっと?って感じになりそうです。

不思議の国アメリカ:Thanks Giving Day といえば七面鳥の丸焼きだと思ってたけど、もっとすごい食い物があるらしいね

(Thanks Giving Dayについてはこちらを参照。)

Thanks Giving Day といえば七面鳥の丸焼きを食べるというイメージありますよね?連休前の最後のミーティングがあったので、同僚に聞いてみました。


僕「Thanks Giving Day ってみなさん七面鳥を食べるんですか?」

同僚D(アメリカ人)「まあ、七面鳥を食べる人はいるよね。家族や友達とかと。他にも Turducken とか Osturducken とかかな〜」

同僚N(ウクライナ人)「Turducken とか Osturducken って何!?」

同僚D(アメリカ人)「Turducken は 七面鳥に詰めたアヒルにチキンを詰めて丸焼きにした料理だよ〜(Chicken inside of a Duck inside of a Turkey)。 Osturducken  は Turducken をさらにダチョウに詰めて(Chicken inside of a Duck inside of a Turkey inside of a Osterich)丸焼きにしたやつだよ〜」

同僚N(ウクライナ人)「あなた作ったことあるの!?」

同僚D(アメリカ人) 「いや、おれはないね。オンラインで注文もできるよ。」

同僚M(ウクライナ人)「私は Turducken 作るよ!」

同僚N(ウクライナ人)「No!そんなの食べたら高カロリーすぎて死んじゃう LOL」

Thanks Giving Day の翌週は運動の日!


どうやらアメリカ人も体に悪い食べ物だという自覚はあるそうで^^; 今週は Thanks Giving Day で付けた脂肪を消費しよう的な運動系ミートアップがよく企画されています。

うちの所属チームでも翌週の月曜日のお昼は皆で散歩するそうです。一応、これも異文化体験ということで楽しみにしています^^;

Saturday, November 23, 2013

不思議の国アメリカ: アメリカでは国民の祝日とは独自に会社の休業日を決めることが一般的らしい

訂正:日本でも法律で国民の祝日を決めるが、会社の休業日にするかは会社が決めるとの指摘がありました。全くその通りです。日本とアメリカの違いが分かるように修正しました。

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勤務先の人事の人から勤務カレンダーが送られてきて、どうもネットで見つけた公休日と日にちが合っていない(日にちがずれていたり、休みじゃなかったり)ので、興味本位でなんで日にちが合っていないのか聞きました。

回答は「休日の日数が決まってて会社がいつ休みにするか決める」というものでした。

日本では個々の会社が特別な記念日を休日にしたりすることはあっても、基本的には国民の祝日が法律で決まっていて、通常は国民の祝日に会社の休業日を設定するケースが多いように思ってたので、地味に驚きました。

飲み会で同僚にこの辺の事情を聞いたところ、


  • 他の国でも、日本と同じく法律で国民の祝日が決まっていて、会社の休業日もそれに合わせるのは普通(少なくともイギリス、フランス、イスラエルの人に聞きました)。アメリカだけわりと特殊?
  • アメリカでは連邦政府が祝日を決め、連邦政府事務所はその祝日の日にオフィスを閉めるが、州や企業はそれとは独自に休みの日を決めるらしい。
  • また、宗教によって休む日は異なる。

などなど、国民が一斉に休むことがあまり無いということがわかってきました。おそらく建国の時代から自主自立の精神が根強く、州や企業といったコミュニティによって自主的にコミュニティのルールを決めるというのがアメリカ流なのかもしれません。

(注)調査が浅いので、事実関係に間違いあるかもしれません。詳しい方いらしたら教えて下さい。

アメリカでみかんは「Satsuma」と呼ばれている



職場で同僚から「Yohei、Satsumaあげるよ」と呼ばれて、みかんを手渡されました。
いきなり薩摩という単語を聞いて驚いて「なんでみかんのこと薩摩って呼んだの?」としつこく聞いてしまい、怪訝な顔をされました。同僚は Satsuma Mandarin という種類の果物があるとしか認識していないらしく気になって調べてみました。

http://en.wikipedia.org/wiki/Citrus_unshiu

みかんで有名な品種である「温州みかん」の英語ページを見ると、アメリカで温州みかんが Satsuma と呼ばれるようになった歴史が書いてあります。まさかこんな歴史があったとは知りませんでした。

1876年、明治時代にアメリカ大使館職員の家族が九州の薩摩からアメリカへみかんを持ち込み、19世紀後半にアメリカではみかんが一般的になったそうです。温州みかん自体は日本原産ではないそうですが、九州の薩摩から持ち込まれたため「Satsuma」と呼ばれるようになったそうです。なお、アラバマ・フロリダ・テキサス・ルイジアナなどにある温州みかんの栽培に成功した土地は「Satsuma」と呼ばれているそうです。

The fruit became much more common in the United States starting in the late 19th century. In 1876 during the Meiji period, satsumas were brought to the United States from the Satsuma Province in Kyūshū, Japan by a spouse of a member of the U.S. Embassy. While the species originates from Japan, it does not originate from the Satsuma Province in particular. The towns of Satsuma, Alabama; Satsuma, Florida; Satsuma, Texas; and Satsuma, Louisiana were named after this fruit.

みかんがこんなワールドワイドな果物だったなんて。。世の中、知らないことだらけですね。

Wednesday, November 20, 2013

アメリカで見聞きした英語: I am keeping my fingers crossed for you = うまくいくよう祈ってます



今の勤務先の所属チームは、メンバーが多国籍に展開していて、メールやチャットで頻繁に情報交換を行っています。会話での口語表現ではより直接的な言い方が使われる傾向にありますが、チャットの場合、口語では使わないような古い表現が使われる傾向があります。表題の 「I am keeping my fingers crossed for you」もその例です。

意味


「keep one's fingers crossed」は直訳すると「○○の指を交差する」ですが、実際に意味は「成功を祈る」という意味になります。ジェスチャーとして実際に指を交差する場合もあるようです。

この表現が使われる文脈


同僚や友達がスポーツの大会、試験、企業のコンペなどに参加する場合、「うまくいくよう祈ってますよ!」と伝える際に使います。

由来


Wikipediaを見ると、またしても由来はかなり昔の話であることが分かりました。

In the time of the early Church, Christians would cross their fingers in order to invoke the power associated with the Christian cross for protection, when faced with evil.[1] Moreover, Christians, when persecuted by the Romans, used the symbol of crossed fingers, along with the Ichthys, in order to recognize one another and assemble for worship services.[6] In 16th century England, people continued to cross fingers or make the sign of the cross in order to ward off evil, as well as when people coughed or sneezed.[7]

初代キリスト教会では、悪魔と対峙する際に十字架の力を呼び出すために指を交差していたのだそうです。実際にイエス・キリストが指を交差する絵もあるようです。

またしても聖書に由来する言葉だったことにびっくりです^^; 聞きなれない言葉を見つけたら、調べてみると面白い発見をしますね。

Sunday, November 17, 2013

アメリカで見聞きした英語:Whew! = フー!、やれやれ

割とくだらない表現も掲載しておきます^^;

表題の Whew! は、つらい作業が終わった後に一息つく時の表現です。日本語でいう「フー疲れた」とか「やれやれ」とかそういうニュアンスの言葉だと思います。

私は職場で2回見たのですが、両方とも書き言葉でした。(もしかしたら口語でも言っているのかもしれませんが。)

1回目は、ちょっと単調な作業が続いた仕事が終わった際にチャットで同僚に「終わったよー」と言ったら「Whew! Well done! 」みたいな回答がありました。

2回目は、ビルド自動化の担当者にソフトウェアのビルドプロセスのマニュアルを修正してもらっている際に目の前で目撃しました。文脈としては、ソフトウェアをビルドする際の初期設定やビルドの手順がやや長いので、読者にそろそろプロセスが終わる旨を伝える際に書いていました。「Whew! Congratulations! The build process is almost done! (フー、おめでとうございます。ビルドプロセスはもうほとんど終わりです。)」

これもカジュアルな表現なので、同僚とか友達とかそういう親しい間のやり取りに使う表現です。あまりフォーマルな場では使いません。

アメリカで見聞きした英語:She caters to a younger crowd = 彼女は若い人達を魅了している

ESLのクラスのアイスブレーキングでクイズをやった時に言われた表現です。背中に有名人の名前を書いたポストイットを貼って、皆に質問しながら背中に貼ってあるのは誰か当てるというもの。

私の背中には Lady Gaga と書かれており、彼女は人気あるんですか?と質問したところ、「She caters to a younger crowd」とコメントをもらい、意味がわからず聞き直しました^^;

この cater は日本でもカタカナとして普及している「ケータリング = catering」の動詞です。「食事を提供する」や「人を満足させる」という意味があるようです。元々は食事を提供して人々を満足させたところからきているのかもしれません。

attractive とは違った表現で言い表したい時に使えると思います。

また、いわゆる「迎合する」といったネガティブな表現も使えるようです。「cater to popular tastes 大衆の趣味に迎合する」

アメリカで見聞きした英語:Gotcha! (I've got you!) = 分かった

Gotcha! は職場の同僚がよく仕事の話をしているときに、Gotcha! Gotcha! と連呼するので意味を調べてみました^^;

Gotcha! は I've got you. の略で、日本語の意味は「分かりました」です。やや砕けた言い方なので、友達とか職場の同僚とは使ってもフレーズだと思います。ややフォーマルな場所では使わないと思われます。

また、若い人以外は使っているところをやたことないので、若者言葉の一種なのかもしれません。

Sunday, November 10, 2013

A "Hacker's" Guide to the Bay Area の日本語訳を公開しました

表題のとおり、「A "Hacker's" Guide to the Bay Area」の日本語訳を原著者の了解の元、GitHub Pagesで公開しました。

「ハッカー」のためのベイエリアガイド

元記事が公開されたのが2013年の9月です。私がベイエリアに引っ越す直前に hacker news か何かのRSSで知りました。

割とよくまとまっているので、勉強がてら翻訳をしてみました。

私はサンフランシスコ市内に住んでいて、サウスベイの方に行く機会はありませんし、後半の生活面などはあまり知らない情報も掲載されています。訳者自身がガイドを参考に冒険してみようと思います^^;

もし何か気づいた点あればお知らせください。

Friday, November 1, 2013

故郷を出る話と自分のルーツに帰る話

うちの職場に移民二世の方がいますが、親(一世)が話す祖国の言葉は理解できるけど、自分は読めないし、書けないらしいです。
多少勉強はしたけど、生活の中で祖国のことばを使う機会もなく、言葉を学ぶモチベーションが持てなかったそうです。

この話を聞いていたら、一方で、三世の代で急に隔世遺伝のように自分のルーツに帰るパターンもあることを思い出しました。

僕が学生のときにヨーロッパを旅してたら、宿泊先のユースホステルで日系三世の女の子と知り合いました。彼女は自分のルーツに強い関心を抱いて、親(二世)が全く日本語を話せないにもかかわらず、自分で学校にいって、片言の日本語を話せるまで上達したそうです。(日本語を学び始めた理由は聞かなかったけど、思春期の頃に自分のルーツを思い返す強い体験があったのかもしれません。)

自分について言えば、思い返せばまともに徳島市の阿波踊りに行くようになったのは20才くらいです。県外の大学に進学して、県外の人と生活を共にして出身の話をするようになって初めてそういやおれ徳島出身だったなと思い出して、地元の阿波踊りに関心を持つようになりました。

あれくらい規模の祭りはそうそうないことも知ったのも県外に出てからで、これまで祭りを継承してきた地元の人はすごいなとも思ってます。

また、徳島出身であることを自覚したのと同じように、自分が日本人であることを本当の意味で自覚したのは学生のときにフランスにインターンに行った時です。初めて生活する外国で、習慣の違いに気づいたり、職場の同僚や寮の友達に日本について聞かれる旅になぜ日本とフランスはこんなに違っているのか考え、そういうことを考えることを通じて自分が日本人であることを生まれて初めて本当の意味で自覚し始めました。

おそらくは、故郷にいて生活していると、自分がどこから来たのか、あまりにも自明すぎて気にしないものですが、自分が知っている世界から出ていって、外の世界とのギャップに気づいてはじめて自分のルーツに自覚的になれるのだと思います。

今日、社内でおしゃべりしてて、およそ10年前に旅先で出会った日系三世の女の子の話、フランスにインターンに行ったときに考えていたことを思い返しました。

以上、故郷を出る話とルーツの話でした。