Monday, August 4, 2014

アメリカで見聞きした英語:This is a friendly reminder that〜 念のため事前に〜であることをご連絡いたします

表題の英語は何か大事なスケジュールがある場合に、事前にリマインダーを投げる際によく使う表現です。

日本語をベースにして英訳する発想をする人には絶対に出てこない表現ですね。直訳すると「これは〜であることを伝える親切なリマインダーです」となります。自分で親切なとか言っちゃう時点で違和感ありますが、よく見かけるので普通の表現です。

英語に慣れ親しむ過程で、「日本語をベースにして英語に翻訳する考え方はやめて、英語表現をそのまま身につけて、文脈に応じて活用する」という姿勢が重要だということは痛感しています。今回の表現も日本語での表現しか頭にないと出てきませんね。

 要はいかにネイティブがいる、もしくはネイティブ並の英語力がいるグループで、どういう表現を使っているかをつぶさに見て、知らない表現があればメモっておくのが良いと思いました。

Friday, July 11, 2014

人生初ハッカソンで仲間ができた。。9月はラスベガスで未来の Connected car 向けアプリをつくる!



続けざまに「Connected car」がらみのハッカソンに2回参加しました。
そして、同じチーム(2人だけ)で、9月のラスベガスで開催されるほぼ同じテーマのハッカソンにも出場します。めざせ1万ドル!
(補足しておくと、ハッカソンってのは、エンジニアが集まって1〜2日で何か新しいアプリを作っちゃうイベントです。)

元々はこんな出るつもりはありませんでした。

単に
  • プライベートで、モバイル・クラウドといった技術の勉強をしたい。何か具体的につくるネタをどうしようか?
  • 人生初ハッカソンをサンフランシスコにいる間に経験したい!
という2つの考えがあって、じゃ、興味ある分野のハッカソンに出て、そこで経験したことをベースにこれからの学習計画を組み立てれば一石二鳥だ!と思い、丁度良いスケジュールでやっていて、興味のある分野のハッカソンを探していました。

その時に丁度見つけたのが「API Days San Francisco」でした。テーマは「Connected car」。自動車とモバイルが連動することで、常時インターネット接続状態になることで、新しいサービスを生み出し、運転の体験をもっと快適で安全にしていこうという分野です。

自動車は大きな市場ということで、現在、続々とベイエリアの企業が Connected car がらみのAPI/SDK を発表しており、標準的なWebやモバイルの技術で個人が Connected car 向けのアプリを開発できるようになっています。ベイエリアでも盛り上がっており、イベントが散々開催されているところです。

市場が拡大しようとしている新しい分野に飛びこんで、アプリをつくるのも楽しそうだと参加を決意しました。

その中で、Connected car の研究をやっているというインド人とチームを組むことになり、ハッカソン終了後にも「1回で終わらせることなく、継続的に活動しよう!自動車業界にイノベーションを起こそう!」とくどかれ、やってやろうじゃないか!と9月のハッカソンにも参加申し込みをした次第です。

2回目のハッカソンの時には、チームメイトの自宅にてハッカソンを実施。彼の奥さんと娘さんと朝食を共にするハプニングも。もはや家族ぐるみです(笑)。

仕事やりながら、業務後に
  • オンラインミーティングをし、
  • ハッカソンネタを検討し、
  • バックエンドの勉強をし
  • 継続的にプロトタイプを開発する
のはややしんどいですが、ここに来て、なかなかおもしろい展開になってきたので、わくわくしています。9月のラスベガスでは良い結果をお伝えできるよう頑張ります。

サンフランシスコで浜松凧を製作 〜 サンフランシスコはあらゆる日本のお祭りが凝縮してて面白いですね



6月27日と28日にバークレーで凧祭りがあります。まだ1度も行ってないのですが、いろいろな凧の製作や凧揚げのワークショップがあったり、屋台が出たりするそうです。

その中で、日本人のグループ「Kite team of Japan」があり、浜松凧を毎年出しているそうです。今回は、阿波おどりグループの事務局長 祥子先生から「凧作り参加者募集してますよ!」と案内があったので、暇そうな阿波おどりの野郎どもを引き連れて、巨大な浜松凧を作りに行ってきました。

なんと、人間より大きいサイズの凧の骨組みを竹串で組んで、



和紙をのりづけし、



絵を転写して



染料を塗る作業をやって完成。



このイベントがあるまで、そもそも浜松まつりなんていうイベントがあり、その中で人間より大きい凧を揚げているということを初めて知りました。こんな凧を一からつくる経験できて思いの他楽しかったです。

ここからは、サンフランシスコがらみの日本文化からみの所感。

サンフランシスコは、日系人・日本人が多い地域で、全米の中でも特に伝統的・サブカル的含めた日本文化が盛んな地域です。しょっちゅう日本文化関係のイベントをやっているようです。日本の凧を揚げてたり、阿波おどりを踊ってたり、三味線や琴を引いたり、太鼓を叩いたり、茶道をやったり、そういう日本の文化がいろいろなお祭が一箇所で凝縮していて、日本より日本の文化を一度に楽しめるお得な地域だと思います。

ただし、少し皮肉なのは、そういう「色々な日本文化が凝縮してて面白いね」という自覚があるのは、

  • 日本文化に強い関心を抱いている日本人以外の人
  • ベイエリアである程度生活経験があり、ある程度、年齢層が高く、日本人の自覚や誇りを持っている人たち
だと思います。ベイエリアに生活してても、若い日本人はそういうことに全く興味がないので、日系コミュニティも文化を継承する日本人がおらず、若干、人材不足な印象です。

手伝ってと言われたら、基本的にはほいほい顔出していましたが、日本の若い方の人たちであんま助太刀してくれる人がいないのか、サンフランシスコ日系コミュニティ(特に伝統文化系)では有名人になってしましました。。。。。。いやいや、若い人ももっと日本人の誇りを持って伝統文化系のコミュニティも応援してね。

Thursday, June 26, 2014

アメリカで見聞きした英語:sponge off one's parents = 親のすねをかじる

今日、ランチの時に同僚が使ってた表現です。急にスポンジの話をし始めたのかとびっくりしました。おそらくスポンジで水を吸い取る = 親のお金を吸い取っているという連想で使われるようになったのでしょうね。

ちなみに日本語では「親のすねをかじる」という表現を使うと説明した時に、妙に暴力的な表現だねと言われて、確かにと思い、語源を調べてみました。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1117852551

いくつかの記事を読む限り、腕やすねは働く上で大事な体の部分ということで、お金を稼ぐ元手という意味合いで使われるようです。なので、「親のすねをかじる」というのは文字通り、すねをかじってるわけではなく、言葉の意味合い通り、親の収入に依存していることを指すわけです。

アメリカで見聞きした英語:He has feelings for her = 彼は彼女に気がある

こっちに来て、よく付き合いのある子は20代の若い子が多いんですけど、若い世代とつるむと恋愛やら男女関係の話、あるいはそういうシチュエーションで使える日本語の話に展開することは多いです。まあ、そんな話をオレに聞くなとツッコミを入れたいところですが。

表題の表現は、そういう中で知った言葉です。

He has feelings for her = 彼は彼女に気がある

日本人にとって一番分かりやすい表現で言えば、He likes her だと思いますが、それよりはちょっと婉曲的な表現のようです。なので、日本語で言えば、「気がある」と訳すのが妥当なのかなと思います。

まあ、堅い話だけじゃなくて、こういうくだらない話も書いてみようかと思います。

Saturday, May 31, 2014

アメリカと日本:両者は自由と責任に対する考え方が真反対の国ですね

昨年10月にこちらに赴任してきて、私の身近な人計3人が解雇されたことを契機に働き方について常にモヤモヤと考えてきました。折しも残業規制撤廃や解雇規制撤廃やら議論されている日本ですが、そもそもどういう社会を目指しているのか人々の間で明確にビジョンが共有されているわけではないように思います。

ということで、日本とは極端な方向に各種労働関係の規制が撤廃されているアメリカの事例を紹介して、向かう先はどのような社会なのか紹介しようと思います。

まず僕の身近な話から。最近解雇された元同僚3人は言動やパフォーマンスに問題ありで会社から解雇されました。
  • 1人(女性)は言動に問題があったとのことで即刻解雇。真相は不明ですが、もしかするとかっとして差別的な発言をしてしまったのかもしれないとのこと。
  • 残り2人は開発者としてのパフォーマンスが認められず、雇用後数ヶ月で解雇されました。

この厳しさを考える上では、アメリカ社会の自由と責任の考え方を理解する必要が有るかと思います。

アメリカ企業での働き方を見ていると、皆さんは一定の責任範囲で仕事を任されており、かなり裁量の大きい働き方をしているように見受けられます。

  • 完全に裁量労働です。
    • 残業の概念はありません。いつどのように働くのかは本人の自由です。午前中の遅い時間に出社する人もいるし、昼3時くらいに退社する人もいます。
    • ただし、別の大陸の人とやり取りするために早朝・深夜・あるいは週末働く人もいますけど。
  • 担当者に仕事遂行に必要な責務が委譲されていて、基本的にはあらゆることを担当者が自分で決めます。
    • 日本の場合、何かと上司や同僚と大勢の人とすり合わせをして時間をかけて合議制で決めていますよね。
    • 今の勤務先は基本的に担当者が全部決めていき、必要に応じて上司に承認を受けたり、同僚にレビューしてもらっています。
      • ただし、日本と比べて責務が委譲されているので、意味もなく関係者とすり合わせはせずに極めて少人数で物事を決めていく傾向にあります。

このようにアメリカ企業では各人が日本と比べて羨ましいほど裁量が大きいです。しかし、自由と責務はコインの裏表の関係にあり、受け持った責務を遂行できているのかは常に厳しくパフォーマンスの評価を受けます。
  • 責務と担当者の関係が明確です
    • 必ず案件と担当者の関係は1対1で紐付けられ、誰の責任か明確に決められてしまいます。つまり、何か問題があると担当者の評価が下がりますし、良い業績だとその人の評価はうなぎのぼりです。
  • 定量的、定性的な360度評価をやります
    • 今の勤務先はBI(ビジネスインテリジェンス)の会社だけあって、バグ管理DBからデータを引っ張ってきて、誰がどのくらいの優先度の仕事を、どれだけこなしているのかモニタリングしています。たまに定量的な業績ランキングが社内に流れたりします。
    • 一方で、評価の際には、上司だけでなく担当者の仕事ぶりをよく知っている同僚からも仕事ぶりを評価を受けます。例えば、今回解雇された人は不具合を多発させている開発者で、QAやカスタマーサポートの仕事を見だしたとしてたいそう評判が悪かったです。

のように責任を明確にされ、厳しくパフォーマンスが評価されます。
これは今の勤務先がことさら厳しいわけではなく、パフォーマンスあるいは経営方針が変わり予算縮小などを理由に解雇されることはよくある話です。実際、スタートアップでデザイナをしている友人は、勤務先にはそれほどデザイナの仕事があるわけではないから、いつ解雇されるか不安だと漏らしていました。解雇されても大丈夫なようにするためなのか、プログラミングのコースを受講し、単純なモックだけじゃなくてちゃんとしたプロトタイピングができるようなスキルを習得しているようです。

こうして、裁量は大きく、評価は厳しい社会で解雇はされやすいですが、自助努力を重んじる社会です。皆、生きるのに必死で、自費で有料のトレーニングを受講するなどして自分のスキルセットを充実させたり、あるいはネットワーキングの機会を設けて今後のトレンドを理解して、次の5年や10年に備えようとしています。

厳しいですが、自発的に、かつ前向きに、時代に合わせて自分を変えていこうとする意思を持つ人が多くいます。こういう社会なので、しょうがないとあっけらかんとしています。個人がどうしたって社会が変わるはずがないんだから。

日本の政府が言っている、成果に基づいた評価を行う社会とやらについて突き詰めた結果、日本の反対側にいる社会のありようはこのようなものです。一方で、日本の状況はどうでしょうか?日本は裁量が小さい代わりに責任を曖昧にする傾向にあり、解雇されるまで責任を問い詰められることは少ないですよね。

私は日本の今の雇用環境もうまくいっているとは思えませんし。特に解雇規制が日本の流動性を奪っているように思ってすらいます。各種規制の撤廃とうまくそれが機能する社会に移行するべきだとは思っています。しかし、日本がアメリカほど極端な状況に進むとは到底思えません。さーて、どうしたらいいもんか。皆さんはどう思いますか?

Wednesday, May 7, 2014

アメリカで見聞きした英語:I can't make it = ごめん、やっぱ行けねーわ

I can't make it は何か約束事をしていたけど、行けなくなったことを先方に伝える際によく使う英語です。I can't come とか I can't join とかも言いますけど、圧倒的に I can't make it が多いです。

初めて聞いた時は何を言っているのか分からず、お前は何を作れないんだと不思議に思いましたが、意味を確認したところ、表題の通りでした。

この I can't make it にかぎらず、日本では全く聞かない表現はたくさんあるようです。特に難しい語彙を使っているというわけではなく、基本的には中学校で使う基本語の組み合わせです。そういう表現を見つけたらまたお伝えしますね。

Tuesday, May 6, 2014

アメリカで見聞きした英語:Don't settle / Don't settle down の違い

表題の英語の違いは分かりますか?辞書を調べずに少し考えてみてください。
考えてみたらスクロールして正解を確認してください。





































では答えです。
  • Don't settle = Only marry someone who is good enough for you(あなたにとって十分良い相手とだけ結婚しなさい)
  • Don't settle down = You are too young to get married(あなたは若すぎるから結婚しちゃダメ)
settle は元々「定住する」という意味であり、「落ち着く」という意味合いにも使われます。Settle down は親とか親戚からよく言われる「そろそろ落ち着きなさい」にあたる言葉だと思います。Settle down now で You need to get married now (今すぐ結婚しなさい)という意味になるそうです。

ただし、settleは単に結婚の話ではなく、もっと広い意味で落ち着きなさいという意味だと思いますが、私が結婚を例にして意味を確認したので、上記の意味を挙げています。

では、この単語が出てきたシーンの話を少し。

うちのアパートでポットラックパーティ(料理を持ち寄るやつ)をやっていた時のことです。皆いくつなの?って話をしていました。そして落ち着いた感じの男の子が意外にもかなり若いことが判明して、皆驚いていました。

その子が年上チームに「何かアドバイスはある?」と聞いた時に、僕の2個下のアメリカ人の女の子の答えが「Don't settle」でした。私は、「結婚は急がなくてもいいから、慎重に相手を選びなさい」という意味合いだと思いつつも、口では「You mean he should not get married ?(え?それって結婚すんなってこと?)」と聞いてしまい、アメリカ人チームが大爆笑。「いやいや、違う違う。そうじゃないよ」って話になり、Don' settle の意味合いと似たような表現の違いを教えてくれました。

なかなか英語難しいですな。

Friday, May 2, 2014

働く上では高度な英語力より実務のスキルの方が大事(あるいは海外で仕事を得るにはエンジニアが有利なわけ)

言語能力と実務のスキルのどっちが大事かという問題ではなく、立場によって求められる能力が変わるという話です。現場レベルであり、対面でのやり取りが多く、自分で言語能力以外のスキルを活用して実務をこなすタイプの仕事の場合にば高度な英語力よりも実務スキルの方が圧倒的に大事です。

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英語が公用語の外国で働く上では英語力はものすごい大事です。どのようなケースで働くにしろ、英語力で足切りはあるはずなので、一定水準以上の英語力がないとそもそも土俵にすら立てません。

ただし、現場レベルであれば、仕事をする上で必要最小限の意思疎通ができる段階を超えたら、本業のスキルが大事になってきます。対面でやり取りできるので、英語力はそこそこでもなんとかなります。逆に言うと、英語力がどれだけ高くても本業の方で成果を出せない人は評価されません。

例が極端かもしれませんが、プログラマであれば問題を的確に捉えて、プログラムを書くスキルです。コミュニケーションも、形式化されたバグレポートやパッチ(コード差分)を使ったやり取りになるので、コンテキストがはっきりしてて、英語ではなくプログラミング言語で形式的に表現されたコミュニケーションの比率が増えてきます。口でごちゃごちゃ言ってないでコード見せろって話ですね。

実際に現地企業に雇用されているエンジニアの人たちも、それほど英語力が高いわけではない人をよく見かけます。ただし、彼らは実務スキルを評価されて雇用されているわけです。

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ただし、これは対面でのやり取りが多く、自分で言語能力以外のスキルを活用して実務をこなすタイプの仕事の場合に限ります。
  • TV会議などを使ったコミュニケーション主体の仕事の場合、英語能力が圧倒的に必要になります。
    • 私は日本語翻訳にも関わっているので、勤務先のマーケティング担当者と翻訳会社の人とテレビ会議をする機会がありますが、英語能力が足らなくて、毎度、変な汗をかきまくっています。
  • 自分で実務をこなすのではなく、判断と指示が中心になるディレクター職になってくると、業務知識と英語能力が圧倒的に求められます。

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ということで、自分はエンジニアなので、極端に英語にこだわりすぎず、まず英語はコミュニケーションの道具と割りきって実務で何ができるのかが一番大事かなと思います。コミュニケーションを円滑にするために語学力を高めるのがまっとうでしょうか。

Thursday, May 1, 2014

J1ビザ研修のホスト企業が突然買収されてびっくり!でも、サンフランシスコ生活は今まで通り続きます

今週月曜日のことです。いつも通り9時に出社すると、CEOから全社ミーティングの招集がありました。何だろうと思って参加してみると、いきなり「会社が○○○社に買収された」と発表がありました。会場がどよどよとどよめきます。

買収というと、いつも不採算部門がバラバラにされ、大量にレイオフされるという印象を持っていたので、もしかして製品開発が止まったりする?僕も帰らされるのかな?とビクビクしていました。

すると、今までの会社は大きな企業の1部門になり、役員含め社員全員が転籍、ビジネス・パートナーシップ・開発すべて現状維持と発表があり、なんだ今まで通りかと社員には安堵が広がります。(この時点では僕の扱いは分かりません。)

買収した側の社員主催の説明会があり、転籍に伴う諸注意やら、ストップオプションを含めた各種もろもろ(英語的に benefit と言ってました)の説明があり、どうやら臨時収入があるらしいぞと社員達の緊張感が弛緩していくのが分かります。もうすぐリリース控えてるはずなんですけどね^^;

その発表以後は、両者の社員を交えたミーティングやらパーティやら立て続けに行われ、もう仕事どころじゃないよねって雰囲気に包まれます。

みんなは和んでいいけど、僕の立場はどうなるんですか!!とさすがに気になったので、人事の人やら上司に突撃しようとしましたが、ディレクター以上の人は今後の実業務がどうなるのか心配していて、買収側の偉い人と打ち合わせに奔走していて、取り付く島もありません。

落ち着いた頃合いに再度突撃すると、「何もかも変わらずに完全に移行するので、トレーニングも予定通り続ける」とのコメントをいただき、ようやく安堵。社員と一緒に和みながら各種パーティに参加しましたとさ。

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結局、何も変わらず、このままサンフランシスコ生活が続くことが分かって一安心です。

でも、買収のスキームによっては、大量に人がレイオフされたりとか、部門ごとなくなったりとか、ボードメンバーが全員クビになったりとかは、普通にあるようなので、今回の買収はかなりこちら側をだいぶ配慮されている、非常に良い買収だということが分かりました。

今のところは変わらないけど、オペレーションは変わっていくはずので、それが今後うちの会社にどう影響していくのか、今後の自分の業務にどう影響していくのかワクワクドキドキです。

流暢な英語より、伝わる英語を目指そう

日本人とアメリカ人の連れで居酒屋行った帰りの話です。日本人の一人がかなり流暢に話してたように思ったので、「彼の英語はうまかったね」と話してみました。

しかし、アメリカ人のお友達の回答が意外な内容でした。彼女によると「語彙は豊富だというのはすごい分かったけど、早口過ぎるし、話の内容が整理されていないので、何を言っているのかほとんど分からなかった」と爆笑していました。個人的には、英語試験のスコアも高いようだし、アメリカ人のように話しているように感じたので、驚きました。

彼女によると私の英語は、「話すスピードはかなりゆっくりしてて、語彙が少なくて、文法間違いもよくあるけど、流暢な彼より話が整理されていて、言いたいことは分かる」とほめているのか貶されているのか分からないようなコメントをもらいました。ただし、流暢に話すより伝わる英語を目指しているので狙っている通りではあります。

この教訓を自分なりに考えていましたが、言語はお互いの考えを共有するための道具であり、一方通行ではいけないのだということです。うまく話しているようでも、相手に伝わっていなければ意味がありません。

私が相手にちゃんと伝わるために私が日頃意識していることは以下です。

  • 語彙
    • 基本的な語彙を使う(難しい言葉は使いこなせないので、簡単な言葉に置き換えて話す)
  • 話し方
    • ロジック
      • コンテキストを先に明示する
      • 結論を先に話し、さらに具体例を挙げたり、理由をのべたりする
    • 話の構造
      • 長い話を短い話に分けて順番に話す
    • スピード
      • ゆっくり話す、早口にならない
    • 声の大きさ
      • 相手が聞き取りやすい声の大きさで話す
  • 態度
    • 自信を持って話す

言語能力が未だに稚拙だという意識は自分でもありますが、1対1で話する分には、そんなに困りません。ちゃんと伝わっていることは確認できたので、今後は語彙を増やすこと、相手の質問に即応できるスピードを鍛えたいと思います。

Wednesday, April 23, 2014

サンフランシスコ桜祭りにて阿波踊りを披露しました

4月12日、13日、19日、20日にサンフランシスコにてCherry Blossom Festivalという日本の伝統文化中心のお祭りがありました。私が所属しているサンフランシスコ阿波っ子連も20 日最終日に参加し、パレードとステージにて踊りを披露しました!

※ステージの踊りの動画をゲットしたらアップしますね。






2013年10月にサンフランシスコに赴任し、その直後の練習会に参加。
その後、日本語・英語のLanguage ExchangeコミュニティのNihongoMoriagariにて勧誘活動を続けた結果、10人くらい定期的に参加してくれるようになりました。多少、連の活性化にも貢献出来たかなと思います。

自分の役回りは、

  • 男踊りをやりつつ、
  • 裏方さんとして日本語が分からない人への世話係とか、
  • 舞台上のフォーメーションのうち男踊り部分の細部を決めたりとか
いろいろやりました。色々忙しかったですが、まあ、なかなか成功したと思います。

山場も脱したということで、赴任後半は本業の勉強や、ハッカソンへの参加や、オンラインコースの受講に余暇の時間を注ぎたいと思いますww

Tuesday, April 22, 2014

アメリカに行って気付いた日本の特徴:経済規模の割に先進的なソフトウェアの導入が遅い

今回の話は、お金の話です。日本といえば、まだGDP世界3位で、まだまだ世界の中では経済大国だという自負があり、日本のことを過大評価していました。食品・飲料、宝飾品などなどの分野においては、日本は洗練された消費者がいて、マーケットもそれなりに大きい重要な市場だと思います(成長性は置いといて)。

ただ、特に先進的なソフトウェアに関してはこの限りではないようです。以前、とあるオープンソフトウェア製品の販売に関わっている人が、オーストラリアではめちゃくちゃ売れているのに、日本では全く売れないんだよねといぼやいていて嘘だろうと驚いたことがありました。

ガートナーの記事を拾いながら、今、国際化対応の仕事で関わっているBI(Business Intelligence)分野の市場規模を例にして紹介してみます。

こっちの記事を読むと2011年で世界市場は12.3 billionドルです。
http://www.gartner.com/newsroom/id/2507915

次に以下はアジア太平洋のBI市場の成長予測について言及している記事です。
http://www.gartner.com/newsroom/id/2670615
  • 2014年のアジア太平洋の市場規模が1.4 billionドル:世界の約10%。
  • アジア太平洋1位のオーストラリアが386.2 millionドルでアジア太平洋の27%、世界の2.7%
  • 中國が217.3 million ドルでアジア太平洋の16%、世界の1.6%

この記事はオーストラリアの記事だそうで、日本の市場規模については全く紹介されていません。(ガートナーと同じ集計をしているか判断できないので、この記事以外からはあえて拾っていません。)

アジア太平洋で3位以下であればアジア太平洋の16%未満であることは確実です。日本は世界から見ると1.5%以下です。日本のGDPはオーストラリアの約5倍あるのに対し、日本の市場が妙に小さいのが分かります。さらに、今後の成長が見込めないとすると、将来的に世界から見た市場規模は小さくなる一方です。

この状況はBIに限らず、別のソフトウェアでも同様のことが起きていると聞いたことがあります。欧米のソフトウェアベンダーには、まずアメリカ・ヨーロッパを攻めて、次にアジア・太平洋を狙うとなるとそのまま持っていけるオーストラリアを選び、次に成長が期待できそうな中国、その後、日本だと見ているようです。

なんでこんな状況に陥っているのかは、私には分かりませんが、ずっとこの傾向が続いているとしたら、今後もすぐに変わるわけではなさそうです。

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こういう状況があるので、海外のソフトウェアベンダーから見ると日本市場に特化した改善は優先度が低く見られがちのようです。そもそも世界の市場でしのぎを削っている状況で、日本でしか通用しない機能に労力をさく余裕はないな〜と考えていてもおかしくはないです(絶対みんな思ってます)。最近では、日本で販売しないソフトウェアも出てきているという記事を読んだことがあります。

かと言って、いきなり英語公用語化する企業も少数派でしょうから、私を含めて日本のエンジニアが海外ソフトウェアを日本人ユーザにとって快適に使えるように国際化・現地化に勤しんでいます。頑張ります。

Saturday, April 19, 2014

アメリカに行って気づいた日本の特徴:街中がとっても綺麗

日本の外に出て初めて気付いた日本の特徴について、気になる点ができたらその都度書いていきますね。まずは日本はどこに行っても非常に綺麗だけど、欧米の都市はむちゃくちゃ汚い件について。欧米人の皆さん、悪口になってごめんね^^;

私は、フランス(3ヶ月)とアメリカ(6ヶ月)でインターン経験があり、旅行ベースだとイギリス・ドイツ・イタリア・スイス・中国・台湾に行ったことがあります。外国に行って気付くのは、どこの国も都市部はむちゃくちゃ汚い場所があることですね。もちろん、きれいな場所はありますし、リゾート地とか観光客向けの場所はきれいです。ただ、現地の人の生活圏はむちゃくちゃ汚くて、ゴミが散乱している場所はいっぱいあります。

日本以外の社会を見る限りでは、街を綺麗に保つことは当たり前ではない事がわかります。個人的な意見であり、裏付けがあるわけではないですが、これは日本の幼児教育と初等教育において、他人に迷惑をかけないことを重視したり、あるいは清掃活動を学校で行っていたり、街をきれいにすることが当たり前にできるようしつけされいるからではないかと思います。日本の教育水準は他国に比べて均質的で、多くの人が同様の価値観を持っているからこそ、街が綺麗に調和的に保たれているのではないかと思います。

(日本でも雑然とした所はありますけど、よその国の都市部と比べたら、圧倒的に綺麗ですよ。この点は褒めてもいい部分じゃないでしょうか?)

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この点について考えるにいたったエピソードを紹介します。

こないだお友達を誘って、Exploratorium という科学やアートなどの体験型博物館に行きました。夕飯を一緒に食べて Exploratorium に行く道中、足元に落ちてた紙コップを蹴飛ばしたことに気付きました。「あー誰だよ!こんなとこにゴミ捨てたのは!」と悪態をつきながら、ゴミ箱が近くにあることに気付いたので、ゴミ箱に紙コップを捨てました。

すると、アメリカ人のお友達が、「あなた素晴らしい!アメリカ人はゴミ拾ったりしないから」と驚いていました。いやいや大げさすぎでしょとは思いましたけど、確かに、アメリカの人は自分のゴミですら、あちこちに平気で捨てていく人は多いです。博物館の中ですら、飲み物のコップをあちこちに捨ててあるのを見かけました。

日本人の感覚としては、例え、清掃員がゴミを片付けてくれると分かっていても、自発的にゴミをゴミ箱まで持っていくのは当たり前であって、それをしない人はマナーがなってない人だという認識を持つだろうと思います。一方で、残念ながら自分のゴミに対しては自分で責任をもつという考えが当たり前でない人が、欧米社会には多いようです。

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どこの社会にもモラルのある人がいるのは確かです。でも、一般の人が高いモラルを持った行動を取り、調和的な社会であることが日本の良い点であると思います。この点は素晴らしい点の1つなので、大事にしていくべきじゃないでしょうか?

Sunday, April 13, 2014

なんだかサンフランシスコ・ベイエリアを好きになる人と嫌いになる人がはっきり分かれるよねというお話

日常的にいろんな国籍の人とベイエリアに引っ越してきた理由やら住んでみてどう思うか話す機会があります。いろいろ話してみた結果、ベイエリアが好きかどうかは、国籍は関係なく、あくまで本人の趣向によりますね。

当たり前ですが、サンフランシスコ・ベイエリアの特徴と本人の適正が合うかどうかですね。

サンフランシスコ・ベイエリアの特徴といえば・・・

  • カルフォルニアの大自然!市内から車で数時間でどどーんと大自然!アウトドアスポーツやり放題。
  • テック系の企業が集積してて、投資も盛ん。次から次へとスタートアップが立ち上がり、資金を獲得してサービスをラウンチ!
  • 外国人が高待遇の仕事を求めて各国から集まるから、本当に多国籍な街!本当にいろんな人がいる。みんな外国人に対して寛容的。
  • 自由で解放的な雰囲気。みんなイージーゴーイング。
  • ニューヨークとか東京とかロンドンとかと比べて、しいて言えば、ちょっと田舎。洗練された大人の遊び場がない。

こういう特徴と相性の良い人はサンフランシスコ・ベイエリアにひかれて好きになるそうです。エンジニアの人はほぼ確実にベイエリア派の人が多いと思います。

ニューヨーク出身のアメリカ人の友達はニューヨークでも仕事たくさんあるのに、わざわざサンフランシスコで仕事を見つけてこちらに引っ越してきたそうです。彼女曰く、東海岸は金融とか伝統的な産業が中心で企業文化もちょっとつまらないとのこと。ベイエリアのスタートアップの自由で元気な雰囲気にひかれて、こっちで仕事を見つけたそうです。

と、ここまでベイエリアに肯定的な意見を書きましたが、全員が全員肯定的なわけじゃないですよね。自然にも、スタートアップにも、国際都市にも、開放的な雰囲気にもそれほど思い入れはなくて、都会的でおしゃれで大人な雰囲気の方が好きな人は皆ニューヨークを目指すそうです。


実際に、ニューヨーク出身で、日本でも働いた経験のある弁護士のお友達は、ベイエリアはつまらないから生活するなら日本の大都市かニューヨークだと答えていました。他にももっと都会に憧れる人は皆口をそろえてニューヨーク!!と答えていました。日本人が東京目指すのと同じでしょうね。

以上、調査範囲はせまいですが、私の周りのみんながベイエリアについてどう思っているかでした。他にもみんなどう思ってるの系のネタは収集次第アップしていきたいと思います。

Saturday, April 12, 2014

アメリカで見聞きした英語:Social butterfly = 社交家、人つきあいの良い人

職場の同僚に週末の予定を聞かれて、J1ビザの研修生・インターンのパーティに参加しようと思うと答えたら「You are a social butterfly!」と言われました。

辞書的な意味は「社交家、人付き合いの良い人」という意味ですが、どういうニュアンスなのかお友達に聞いてみました。結果としては、ポジティブな意味(少しフェミニンなニュアンスがあるそうです)と取っていいそうです。(からかわれているのかと疑ってしまっていました^^;)

もし、社交的だと褒める機会があれば、social person とか social guy とかではなく、Social butterfly も使ってみてください。

アメリカで見聞きした英語:職場の同僚やお友達などのグループを何て呼ぶ?

久しぶりのシリーズです。気づいた語彙をその都度アップしていきますね。

今回は、職場の同僚やお友達複数人にメールを出す時に、彼らを何と呼ぶか?です。日本語では、「○○の皆様」「○○のみなさん」にあたります。

今の勤務先では、guys や folks と呼んでいるのをよく見かけます。どういう違いがあるのか簡単に調べてみましたが、

  • guys は元々男の意味ですが、現在は、女性が含まれているグループにも使えるそうです。folksよりも、かなりカジュアルな表現です。
  • folks は元々「人々」の意味で、親しみを込めて「みなさん」と呼びかける表現です。

で、実際のところどういうニュアンスなのかアメリカ人のお友達にも聞いてみました。私の理解は合っているようでした。


  • guys は folks よりもカジュアル。
  • 他にも"everyone" or "all of you" などもOK。
    • all of you には "Y'all" というスラングもあり。多少、南部っぽい印象をあたえるそう。
  • もっとカジュアルにお友達を呼ぶ表現としては、"bros" and "dudes" and "homies" などがある。



いろいろ出てきましたが、上記はすべてややカジュアルな表現なので、使う場面には注意してください。お客さんに話しかける場合などフォーマルにすべき場面ではあまり使うべきではないかもしれません。

Sunday, April 6, 2014

アメリカと日本の雇用流動性の違いが世の中に与えている影響についてダラダラと考えてみた

日本から来てるエンジニア系の人と話をする時に、よくアメリカと日本の違いで「雇用の流動性」の話をする機会があります(ここでいうアメリカとはサンフランシスコ・ベイエリアの話です)。「雇用の流動性」とは人材がいろいろな企業を渡り歩いている度合いのことで、日本は雇用の流動性が低く、大手企業を中心に一社に留まる傾向にあり、アメリカの場合は常に人が流動している傾向にあります。

日本企業は、会社は可能な限り雇用を維持する代わりに、社員は会社に滅私奉公するという両者が互いに依存しあっている関係であるように見受けられます。アメリカでは、そういう依存した関係を受け入れる人は誰もいません。特にベイエリアのテック系の企業はさながらプロ野球チームのような雇用者と被雇用者で大人な関係を築いている印象を受けます。

この両方の社会の雇用の流動性の差は、それぞれの社会に大きな影響を与えているという印象を受けます。このエントリでは、「雇用の流動性が高い」とはどういう状態なのか?流動性が高いとどういうことが起きるのか?を私なりに考えたことを整理してみます。

(なお、予め言っておきますが、個々に書いてることは特定の企業の話ではなく、社会の傾向がどうなっているかという話ですので、あしからず)

雇用の流動性が高いとはどういう状態?


雇われている側、雇っている側の2つに対して、雇用が流動化した社会において、アメリカの人がどういう風に考えて、行動しているか整理してみます。

雇われている側の意識・行動

  • 会社と社員の関係は日本と比べるとだいぶ大人の関係です。経営環境が変わった場合や評価されなかった場合、いつでも解雇される恐れがあることは承知の上で、求められている期待に答えて報酬をもらう大人の関係です。
    • 日本でたまに見られる「会社にこれだけ奉公してきたのだから、いざというときは会社が守ってくれる」と会社に依存した関係を期待している人は誰一人としていません。全員が自分の待遇・キャリアについて考えています。だからといって、会社と社員が常にぎくしゃくした関係であるわけではありません。基本的にはフレンドリーです。
    • 日本に比べると、本当にあっさりと解雇されますが、失業保険は手厚いですし、日本のように採用時に性別や年齢で差別されることは一切ないため、スキルと職歴さえちゃんとしていれば、よほど不景気でもなければ何歳でも転職可能です。実際に今の勤務先で最近入ってきたソフトウェアエンジニアは50才前後の人です。
    • 将来のキャリアの安定のため、常にスキルアップとキャリア形成に注意を払っています。自分のスキルとキャリアは自分の自由であり、自分の責任です。
  • ポジション(ソフトウェアエンジニアとか、デザイナとか)によって待遇は基本的にほぼ一定です。昇進してもそれほど昇給はしないそうなので、優秀な人ほど、待遇を上げるために違うポジションに移るか、会社を変える人が多いようです。思っている方向のキャリアをゲットするチャンスがあれば、2年で転職することは特に変わったことではありません。
  • 優秀な人は特に会社に所属しているというより、その会社がスポンサーしているプロジェクトに所属しているという意識です。つまり会社に興味があるんじゃなくて自分が何をするかに興味があります。面白いプロジェクトに入るために転職するんであって、○○という会社に入りたいから転職するわけではないのです。

雇用する側の意識・行動

  • 常に一定数の人材は雇用市場に流れており、かつ常に世界中からベイエリアでの技術系の仕事を求めて人が入ってくるので、外から人を取れることを前提に人員計画を立てている印象です。
    • 実際にいつもオープンなポジションに対して応募はひっきりなしに着ているそうで、毎週のように採用面接をしています。
    • パフォーマンスが悪い人を雇用し続けるメリットは全くないし、人は外から取ってこれるので、社員を評価する目はかなりドライです。期待するパフォーマンスが出せない人、言動に問題のある人は、容赦なく解雇するそうですし、雇用契約の時点でいつでもいかなる理由でも解雇できる契約を結ぶそうです。
  • 雇用が流動的なため、優秀な人を定着させるために、社員の満足度を向上させるあの手この手の策を打っています。
    • 社員が快適に働けるようにするため、無料の食事や飲み物を提供したり、フレンドリーな社風にしたり、業務時間中に懇親会をしたり、リラックスできるオフィスづくりを心がけています。
    • 満足度を向上させる方法の一つは「優れたキャリアを形成する機会を提供すること」だと、雇う側は考えている様子です。人事の人が「あなたのレジュメに最高のキャリアを書ける機会を提供する」とか、あるいは同僚が「○○の仕事は素晴らしいから、あなたのレジュメに書けるよ!」みたいな話をしているのをよく耳にします。レジュメを更新するとは、今とは違う次のキャリアを狙っているというニュアンスが含まれているので、日本企業では一般的にやらないと思いますが、ここでは皆が一企業にとどまるという意識がないため、レジュメを更新する話をすることはおかしな話ではありません。

雇用の流動性が高いと社会にどういう事が起きるのか?

(「雇用の流動性が高いとはどういう状態?」がうまくまとめられているか分かりませんが、、、)雇用の流動性が高い社会において、どういうことが起きるのかをつらつらと書いています。

イノベーションが起きる可能性の創出

  • 何か新しいことが生まれる時、それは個人の想像力だけから生まれるわけではなく、色々な人のコラボレーションによって初めて小さなアイディアが拡大生産され、大きな影響力を獲得していくプロセスを取る事が多いのではないかと思います。この色々な人のコラボレーションを担保するためには、人材が流動的であっている必要があり、これが社会に与える一番インパクトが大きいことじゃないかと思います。
  • 優秀な人は特に、常により良いチャンスを求めて、スキルアップ・キャリア形成・人脈の形成をしています。サンフランシスコでは、スタートアップの起業家やVCが集うミートアップがいつも賑わっており、いつも事業のチャンスについて話をする機会や投資を得る機会、スタートアップ主催のミートアップに参加して人脈形成する機会が豊富にあり、良いチャンスを見つけたら、すかさず実行に移す環境が整っているようです。
  • 雇用が流動化していることが前提の社会ですから、成功したスタートアップの創業者などは、前職などで信頼できる仲間を見つけておいて、いざ起業する段階になると、人脈を辿ってほしい人材を素早く獲得して事業を起こしている人が多いようです(WhatsAppの人もだいぶ元Yahoo!の人が関わっている様子ですよね)。実際に、働いているうちに事業アイディアを話して、準備が整ったらうちに来てくれみたいに口説いている人はかなり多いようです。
  • (日本の場合、優秀な人が大手企業でとどまっている事が多く、大手企業からスタートアップに人が大量に移動するような機会はほとんどないんじゃないでしょうか?)。

やり直しがきく社会(ただし、常に自発的にスキルとキャリア形成が出来る人に限る)

まず流動性の低い日本の状況について考えてみましょう。
  • 日本にはある時期を境にやり直しが難しくなる社会になっていると思います。実際には法制度的にはそうではないかもしれませんが、皆が世の中のことを「やり直しが難しい社会」だと思っていることは間違いありません。皆がそう思っている以上、社会はその方向に向かっていきます。
    • 1つ目は新卒採用。新卒でしか入れる機会がない大手企業は多くあると思われます。そういう保守的な起業は、新卒生え抜きを重視する傾向にある会社がまだあり、中途採用で入るのが難しく、入っても待遇面で新卒採用者と大きく差を付けることがあるという噂を聞いたことがあります(本当だったらちょっとひどい・・・)。
    • 2つ目は40代で再就職が難しくなることです。私は求職中の40代ではないので、実体は分かりませんが、年上の人から聞くには40代に入ると途端に再就職が難しくなり、30代で今後のキャリアをどうするのか大きな決断を迫られることになります。
  • こういうやり直しがきかない社会において、企業と社員の関係性にどういう影響を与えると思いますか?私はかなり依存度の強い関係性が生まれると思いますし、実際にそうなっていると思います。
    • 社員は、クビになって世の中に放り出されて、再就職できないことを常に恐れていますから、極度に会社に依存する傾向があり、多少理不尽な要求があっても(長時間労働とか)、それを受け入れ、会社に忠誠心を示すようになります。
    • 会社側は、不景気時でも簡単には解雇しない代わりに、社員にムリを強いる傾向にあると思います。そういう自覚がないにしても、日本とは全く違う社会から日本を覗くと、そういう傾向がはっきりと見て取れます。
次に流動性の高いアメリカの企業(主にベイエリア)について考えてみましょう。
  • アメリカ企業は年齢・性別・人種などで差別されることはないので、スキル・キャリアがしっかりしている人に限っては、理論上、需要の高い職に関してはいつでも何歳ででも職は見つかります。
  • クビになっても、次の仕事を見つけられる社会なので、会社と個人は大人の関係でいられて、ダメだったら次に移ればいいやという大人の関係でいられます。常にドライな関係ではありませんし、お互い自立した個人同士として、自立して仕事できます。日本企業のように労働環境が悪くなることもありません。理不尽な要求もしてきません。

ちょっと、まとめきれていませんが、日本とアメリカの特にベイエリアの雇用流動性に関してつらつらと書いていました。特にアメリカを礼賛するつもりはありません。私は、日本の社会の方が全体的にはうまくいっているという印象を持っていますし、日本の方が好きです。ただし、雇用関係に関しては、各個人がもっと自律した関係でいられる方が双方にとって良いと思っています。ただし、無条件でそういう権利を得られるわけではなく、常に努力し続けることが前提であることは前述のとおりです。

Saturday, March 8, 2014

『「ソフトを他人に作らせる日本、自分で作る米国」を読んで」』を読んで

プログラマの思索 - 【公開】第30回IT勉強宴会「最近感じる日本企業のITの問題と展望~「ソフトを他人に作らせる日本、自分で作る米国」を読んで」

いつも読んでいるブログが日米の企業文化の違いについて言及していたので、さらに私もコメントしたいと思います。引用元では、いろいろ言及されていますが、ここでは日本企業の権限が分散しすぎて決められない問題についてのみ。

日本企業の悪い特徴の一つが、権限が分散されすぎる、あるいは権限が現場にないことだと思います。これによって、(取引先のお客さんが)上司を説得するためのコストを多大に強いているように感じることは度々ありました。そして時には何ヶ月も何も決められずに時間だけ経ったりすることも。現場の話に疎い人に説明するために資料を噛み砕いて、やや多めに用意したり、承認フローが長かったり、ダメな合議制になっていたりすることは往々としてあると思います。

欧米企業の場合、ポジションと権限は一緒にあり、こういう意思決定の遅延は起こさないようになっている印象を受けます。

どういうことかというと、あるプロジェクトをやりますという話になると、そのプロジェクトの問題構造を分解して、どういう役割と権限のポジションが必要になるかを枠として決めて、その枠にあった人をアサインするという流れを取り、基本的にそのポジションに見合った事項はその人に決めさせる事が多いようです。

日本の企業より現場への権限委譲がしっかりしている印象で、アサインされた人は自分のポジションの範囲内で決められることは、上司の許可を取ることなく、バシバシ決めていきます。逆を言うと、バシバシ決めるために、ポジションを定義しているのです。つまらないことで、いちいち上司にお伺いを立てようとするとそれはお前の仕事だからお前が決めろと言われるでしょう。

(注意すべきは、自分のポジションを越えたことをやろうとすると、越権行為になったり、他人の仕事領域を侵すことになるので、当たり前ですが怒られます。)

こういう意思決定の仕組みは、欧米に見習うところがあるように思います。ある意味では、欧米企業は社員を大人扱いしてて、日本企業は社員を子供扱いしているのではと感じます。

アメリカ人のお友達の会社のパーティに参加

木曜日に阿波踊りに参加してる女の子の会社のイベントに招待されて行ってました。「ハッピーアワー」と呼ばれていて、週に1回、社員一人が家族や友達などを会社に呼んで、社員と懇親会をやれるという企画です。

日本の会社で、家族を会社見学に招待できる日があるのと近いのだと思います。アメリカの企業は友達同伴ありのパーティーは割と多いようで、私の勤務先も忘年会は友達の同伴可でした。多分、家族だけにすると独身の人が誰も呼べなくなるので、それに対する配慮です。

共通の知り合いの人で押しかけましたが、オフィスに着くのが遅すぎて社員は全員帰ってしまっていました^^; 単にお友達同士で、会社の本当に皆が働いている場所の脇でお酒を飲んで、ハワイ式ポップコーン(トッピングがふりかけ!)を食べて、雑談しただけでした。

日本人としては気になったのは、アメリカのスタートアップのゆるさでしょうか。実にゆるいです。まさに従業員が働いてる領域に部外者がガシガシ入って、酒飲むってだいぶゆるいですよね。

そして、ホワイトボードにプロジェクトの近況を図解化したもの(アジャイル界隈でいうカンバンが改造されたもの)がホワイトボードに書かれていました。こんなの部外者がまじまじと見ていいの?とは思いましたが、なかなかおもしろかったす。

ちなみに、私が、「あ、カンバンや!」って日本語で言ったら、「これは元々カンバンの書き方だったんだけど、皆が使いにくいって書き方変えていくうちにもう原型留めてないんだ〜」と話していました。ということは、ベイエリアのスタートアップでもカンバンが認知されている様子でした。

次に目を引いたのが、会社のKPIだと思われるダッシュボードをモニタに表示していつでも確認できるようにしていたこと。Raspberry PiでリアルタイムにDBからデータを吸い上げてモニタに表示しているようでした。彼女の会社は医療系データ分析の製品を販売している会社なので、会社のカラーが出るようでした。

ということで、テック系のミートアップ以外で初めて知り合いの会社を訪れましたが、なかなか他の会社の色が見えて面白かったです。次行く機会があれば、もう少し早く行って、社員の人と仕事について話してみたいと思います。

Sunday, February 9, 2014

アメリカ人は知らない人と目が合うと微笑むようだ

こちらに来て気づいたのが、知らない人とバスや、すれ違い様に目が合うと微笑んでくる人が多いことです。店員さんがニコっとするのは、まだ顧客へのサービスとして理解できるのですが、全く知らない人が微笑んできます。

どうやらこれはアメリカの習慣のようです。日本では全く知らない人に微笑みかける文化はないので、最初はどういうつもりなの?とドキッとしました。。




西海岸だけでなく、東海岸やハワイでもあるそうなので、アメリカ全土の習慣のようです。アメリカでは知らない人通しでも、HiとかHow are you?とか声をかけ合うので、その挨拶習慣に近いものなんでしょうね。まあ、良い習慣だと思います。

ということで、アメリカで素敵な異性から微笑みかけられても特に深い意味はないので、日本の方はご注意を(笑)。

Friday, January 24, 2014

宗教によっては「不浄な動物」という概念があることは理解しないとね

昨日はサンフランシスコ市内の Crustacean Restaurant という有名らしきレストランでカニを食べました。


で、今日、こんな大きいカニ 食べたんだよーみたいな話を職場の人としてたら、ユダヤ教の方から「君が良かったんならそれはうれしいことだけど、僕はKasherで禁じられているから、これを美味しそうだねとはいえない」みたいなことを言われて、最初は意味がわからずきょとんとしてしまいました。

教えてもらったところによると、ユダヤ法で清い動物と不浄な動物という概念があり、エビとかカニといった甲殻類は不浄なので、食べられないそうです。これは旧約聖書に書かれていることだそうです。

イスラム教とかヒンズー教でも似たような教義がありますが、日本人の慣習としては、清い動物・不浄な動物が明確に定義されていることがなく、最初は戸惑いましたが。例えば、日本人が中国に行って、屋台に昆虫が食べ物として売っていることに嫌悪感を感じたりすることもあるでしょうし、程度の差こそあれ、どこの文化にも似た概念があるのでしょう。

日本にいれば意識することはうすいですが、外国に行くと、ベジタリアンの人とか、特定の宗教の方と食事する機会があれば、こういう点は注意しないと相手に不快な思いをさせてしまうかもしれないので要注意だと思いました。

Wednesday, January 22, 2014

同じ解雇でも fire と layoff は意味が違う

先日、飲み会の2次会でアメリカ人と日本人で、主に仕事の話をしていて、話題の1つとして、fire と layoff の話になりました。これは日本語に訳すと両方とも「解雇」ですが、両者は解雇の理由が異なります。

fire は、従業員側に問題があり、解雇される場合の解雇を言うそうです。勤務態度が悪い、能力が低い、問題を起こしたなどなど。fire された場合は、失業手当(unemployment benefit)や退職金(Severance)がもらえないそうです。

layoff は、会社の財政難により、従業員を雇用できなくなった場合の解雇を言うそうです。
例えば、以下のような場合です。

  • 業績が悪くなり株主から人件費カットを要求されて、従業員を○○%解雇する。
  • 業務が時代似合わなくなり、採算が取れなくなった部門をなくし、従業員を解雇する。
layoff された場合は、失業手当(unemployment benefit)や退職金(Severance)はもらえるそうです。

私自身、この辺の違いをちゃんと理解せずに、解雇をlayoffと呼んでいましたが、非常に勉強になりました。ちなみにネットで調べていると、fireやlayoffは口語的でdismissの方が少し高級な印象があるそうです。

ということで、今回は言葉の定義の話でしたが、また今度は日米欧の雇用に対する考え方の違いなどにも触れてみようと思います。

Friday, January 10, 2014

日本とだいぶちゃいまんな問題:アメリカ企業の働き方

気がついたところから、日本企業とアメリカ企業の比較を書いていこうと思います。どちらが良いというのは特にありません。どちらにも良いところ、悪いところあります。
また、ここで言うアメリカ企業とはサンフランシスコ・ベイエリアの企業に所在する私の今の勤務先のことであり、アメリカ企業全般的にそうかどうかは確認していません。

勤務時間

  • 今の勤務先はいわゆる裁量労働制で、出社時間・退社時間は自由で、自宅勤務にするか出社するかも自由です。社員の自由で事前に許可はいりません。
  • 日本の企業は勤務状況を細かく管理しますし、細かいことも上司の許可が必要ですね。

昼休み

  • アメリカの人は飯食う時間もバラバラです。早い時間に昼飯とっている人もいるし、3時くらいに昼飯を食べている人もいます。また、昼飯に出て二時間くらい帰ってこない人もいます(ごくたまにです。いつもそうというわけではありません)。
  • 日本の人は昼休みが12時から1時までと決まってたら、全員きっちり12時に飯に出かけて1時までに帰ってきます。1時から打ち合わせとかなくてもちゃんと帰ってきます。

休憩場所

  • 今の勤務先は休憩場所がオフィス中央にあって、いつでも誰かくっちゃべってます。これはヨーロッパの会社でも見かけますね。
  • 日本の企業には休憩場所がなかったりします。休憩したいならわざわざ外に出ないといけなかったり。皆が働いてる側で私語なんて怒られますね。

家族の用事で有給取得

  • アメリカの人は学校のイベントとかで休み取る人多いそうです。仕事より家族の方が大事だからだそうです。
  • 日本のお父さんも家族は大事でしょうけど、学校のイベントに参加するために有給をとる人は少ないでしょう。

総論

  • 総じてアメリカは個人の自由を尊重する社会、日本は所属するコミュニティに忠誠心を示すことが尊ばれる社会と言えるでしょう。
  • 個人的には日本人はアメリカ企業で働けるけど、アメリカ人は典型的な日本企業では働けない気がします。束縛されすぎて嫌になって辞めそう。

Tuesday, January 7, 2014

1/6は公現祭(Epiphany)の日、東方の三賢者による幼子イエス訪問および洗礼を祝う日です

12/23から1/3まで長々とお休みいただきまして、1/6が仕事初日でした。

出社したら、職場のレイモンドというおっちゃんが、ケーキがどうたらこうたら、王冠がどうたらこうたら、イエスがどうたらこうたら、何か言ってきて意味不明なので、筆談に持ち込んで話を聞きこみました。

苦労の結果、聞き出したのが 1/6 は新約聖書に書かれている、東方の三賢者(メルキオール、バルサダール、カスパール)がベツレヘムに住む幼子イエスの元を訪れ、洗礼を行ったことを祝う日(公現祭)だそうです。三賢者とイエスの話は、わりと有名な話なので、私でも知っていましたが、1/6 にお祝いすることは知りませんでした ^^;

ちなみに英語では公現祭を Epiphany といいます。Epiphany の辞書的な意味は「突然のひらめき」や「直感」を指す言葉だそうです。おそらく三賢者が星を見てユダヤ王の誕生(イエスのこと)を予見したこと、「ミカ書」の予言にそってベツレヘムを訪れてイエスを発見した一連のできごとのことを指しているのだと思います。

さらに聞き出すと、公現祭の日にはケーキの中に小さい目印を入れておいて、それを食べた子が王様になれる(王冠をもらえる)みたいな遊びをするとかいう話をしていました。(私の聞き間違いかもしれませんが。)

この前、ホリデイシーズンの主要なお祝いについて、このおっちゃんに聞いたので、キリスト教のお祝い関係を教えてくれたのだと思います。実用性のある知識ではないですが、アメリカに来なければ知らなかった知識なので、へーっという感じで面白く聞くことができました。

Sunday, January 5, 2014

レンガ型組織と石垣型組織

SONYとマッキンゼーとDeNAとシリコンバレーで学んだ グローバル・リーダーの流儀」の中でアメリカと日本の組織に対する考え方が以下の様に対比されています。海外の会社と仕事する際、あるいは多国籍な人の組織でマネジメントをする場合、こういう組織に対する考え方の違いに気を配らないと、何かと問題が起きるよと指摘されております。手元に書籍があれば「レンガ堀と石垣」の節を参照してください。

  • アメリカ=レンガ型組織。枠組みを作ってから人を当てはめる。
  • 日本=石垣型組織。まず人ありきで、それぞれの能力や必要に応じて人を割り振る。

アメリカ企業の場合、まず事業戦略に応じて先に「ポジション」が決められ、そこに人があてがわれます。

  1. 北米市場で○○をやっていきたい
  2. それをやるためには、こういう経歴とスキルをもったプロダクトマネジャーを雇用する必要がある(ここでジョブ・ディスクリプションが用意される)
  3. エージェントを通じて採用広告が出される。

今の勤務先にもこのレンガ型組織のピラミッド構造の図を見たことがあります。全員の役割は明確に決められており、その役割こなすためにその人を採用したので、その人はジョブ・ディスクリプションに書かれたことしかやりません。

日本企業の場合、まず人があてがわれて、その後に状況に応じてその人の役割が決められていきます。書籍で書かれているのは以下のような人事案件。

  1. ある海外事業部に欧州担当のA部長、中近東・アフリカ・アジア担当のBさん、南北アメリカのCさんがいる
  2. Bさんの部下のDさんが成長してきた。彼にそろそろ大きな役をつけよう。
  3. 中国市場が大きくなってきたので、中国をアジア事業から切り離し、Dさんを中国担当課長にしよう

まずこの人をこれくらいのポジションに割り当てようという意識があって、その機会があったらその人を昇格させようという話です。私もそういう人の待遇が先にあって、人事とか組織が決まる話は何度か決まる話はあります。

著者によると、アメリカの方は昔の騎士の契約社会の考え方が受け継がれているのではと指摘しています(ヨーロッパの契約の考え方がアメリカにも受け継がれたという意味)。つまりは騎士はその都度、雇用契約を結んだ領主に使えますが、あくまで雇用契約であって、契約を破棄した場合は違う領主に仕えることは全然ありです。アメリカの場合、雇用市場が流動的で、常に人材が雇用市場に流れている(つまりは定期的に人がレイオフされている)ので、必要に応じて外から取ってくることが比較的用意である点もこの考え方を支えているのではと思います。

日本の石垣型組織の方は、日本の封建制度が影響を与えているのではと指摘しています。つまり、一度、領主に使えたら代々その領主のために尽くすというスタイルです。雇用市場が流動的ではないので、何か事業をやる際にはまず社内の人を活かす必要があるので、まず社内の人をどう活用するかという発想になるので、人ありきになるのでは?

で、両者の比較ですが、レンガ型組織の方が責任が明確で想定している範囲では意思決定が早くなる傾向がありますが、想定外の事態に対してはポテンヒット(担当者が誰もいない)が起こりうるようです。

石垣型組織の場合、想定外のことであっても自然発生的に誰かが埋め合わせてくれる柔軟性がありながら、責任範囲が曖昧で意思決定が遅いとのこと。

ただし、どちらの組織が優れているとは一概にはいえない気がします。事業の方向性がはっきり決まっている場合、アメリカ型組織の方が効率が良いように思います。一方で、渋谷の社長が指摘している通り、事業転換を素早く切り替える必要がある状況の場合、まずは良い人を揃えてからどこに向かうかを決める方が良いという指摘もあります(「ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則 」にも同様の指摘があるとのこと)。

えっと、だらだらと書いてしまいましたが、結局何がいいたいかというと、日本の人に何かお願いするとわりと柔軟にやってくれたりしますが、アメリカの人にお願いする場合はこの組織のピラミット構造(レポートライン)を意識して適切な人にお願いしないと、それは私の仕事じゃないと取り合ってもらえないこともあるので気をつけてねということです。

(私の勤務先は、わりと柔軟に対応してくれる人が多いので一概にアメリカはどーとかいえないんですが)

Friday, January 3, 2014

自分の生活圏にアメリカ生まれのアメリカ人が意外と少ない

アメリカというのは移民の国ですし、サンフランシスコ・ベイエリアは世界中からソフトウェア関連企業の職を求めて人がわんさか集まってくる国際的な街です。必然的に外国人の比率はかなり多いです。

例えば、実際に私の生活で関わる人といえば以下ですが、この中でアメリカ生まれのアメリカ人と接する機会があるのが○付けたところです。

  • アパートの大家さん・・・×(カナダ出身)
  • 職場
    • 所属チーム・・・×(SFオフィスのエンジニアリングの人はウクライナ・ロシア・中国とか外国人だらけ)
    • 周辺チーム・・・○(マーケティング、営業、カスタマーサポートとかにアメリカ生まれの人多いけど、中東やヨーロッパからの移民も多数)
  • 所属コミュニティ
    • 阿波踊り・・・×(日本生まれの人中心)
    • Language Exchange・・・○(日本に興味持っているアメリカ人多し)

しょっちゅう会うのは基本的に職場の人ですね。その中で一緒に仕事する、所属チームの人は外国人だらけです。しかもバグ管理システム・メール・Skypeなどを通じてやり取りしているのは、ヨーロッパの人です。

所属チーム(エンジニアリング)以外の人は、アメリカ生まれの人が増えますが、それもヨーロッパ(ドイツ、フランス)やロシア・ウクライナの人、イスラエルの人が多いです。

彼らはアメリカで働いてて、アメリカ国籍をとっている人もいるでしょうが、おそらくアイデンティティはアメリカ人ではないでしょうから、一概にアメリカで住んでいる人に対してアメリカではあーだーこーだ言えない状況ですね。

私自身は、サンフランシスコ・ベイエリアは、このようないろんな国の人達が集まって、東京のようにいろんなレストランがあって、外国人に対してオープンな雰囲気がある点は良いと思います。

いろいろと苦労するとは言え、外国人に対して寛容な人が多いのは助かっています。内陸の方はアメリカ生まれアメリカ育ちのアメリカ人が多数派で、状況は少し違ってくるでしょうから(これはあくまでも僕の推測)。

母親がサンフランシスコで嫌だなと思ったことトップ8

10個書こうとして途中で終了^^  いやな思いはなるべくさせないようにしてたけど、まあしょうがないか。この辺も含めて海外を体験したと思っていただきたいっすね。。

8位 トイレがどこの店にもない


アメリカの場合、ホームレスが集まってこないようにするためか、トイレをお客さん向けに貸さないお店多い。日本だとコンビニがあちこちにあって、基本的にトイレはだれでも使えるから。

7位 トイレでかい!日本の3倍ほど。


たしかにそうね。僕は慣れちゃったけど。

6位 トイレのドア、上下に隙間が開いてて隣の人の靴が見えてた。


僕はそういうの見たことないけどね。驚いたそうです。

5位 サンフランシスコのすごい坂


おれも坂は困ってる。

4位 当たり前だけど日本語が通じない


アメリカの人にも、日本は英語通じないからなんか旅行が不安と言われます。

3位 入国審査を待っている間、写真撮影しようとしたら怒られた


それはあなたが悪い。

2位 真夜中にホテルの非常ベルが鳴った


大晦日の夜、鳴ったそうです。私は自分の家にいたので、英語できない2人で心細かったそう。こういう時、海外旅行は不安に感じるでしょうね。

1位 乗客がバスの運転手を大声で罵っていた


バス停に降りそこねたくらいで、ある乗客が激昂して運転手を罵り始めました。周りの女性もぶるぶる震えてて、勘弁してよと思いました。

Thursday, January 2, 2014

うちの母親がサンフランシスコでよかったと思ったことトップ10

10位 ゴールデンゲートブリッジの裏の山でハミングバード(ハチドリ)に会えた。かわいかった。


ハチドリってこういうやつですね。偶然、うちの兄が見つけて、写真を取りました。今回、初めてハチドリの英語名を知りました。両方ともあの羽根音に由来する名前なんですね。

9位 フィッシャーマンズワーフ、アシカのハーレム


誰か餌付けしてるの?ってくらい多いよね。

8位 信号の止まれが手のひらマーク。


手のひらが止まれの合図、歩いているのが進めの合図。こういう身近な物ほど違いに気づき、驚くようです。

7位 りみこさんの行動力、運転スキルすごかった。クリス先生とお知り合いだったことにびっくり。


りみこさんは阿波踊り連の連長さんであり、徳島県人会の会長さんです。親切にも初日と2日目に市内を案内していただきました。くねくね通りで有名なランバート通りも車で通って頂きました。

ちなみにクリス先生ってのは僕が中学生の頃に出身中学校にAETとして赴任していたイギリス人の先生です。クリス先生が赴任する前からお知り合いだそうで、世間はせまいですな。

(意外と順位低くてすみません、恩知らず><)

6位 入国審査の人、日本語うまかった。ジャッキー・チェンみたいやったけど。


どきどきして入国審査を受けたら、担当者の方は片言の日本語を話し始めたそうです^^;

5位 アルカトラズ島、見たかったから見れてよかった。


クルーズ船で横通っただけだけどね。。

4位 初のホームパーティー。大家さんの奥さんが百人一首に興味持っててびっくり。


大家さん夫婦と家族で寿司・たこ焼きパーティーをやりました。奥さんがアンティークの絵画の収集が趣味で、100年前の百人一首の版画を持ってました。百人一首に興味を持ってたことに驚きでした。

3位 洋平、英語うまいこと。旅行中に出会った人と巧みに話してて頼もしかった。


かつて乳飲ませてた子供にアメリカを連れられて旅行できるとは思わなかったとのこと。

2位 シルク・ドゥ・ソレイユのとかげ男、バランス棒の演技


これは僕も初めて見れてよかったです。オルタナ・ロック+サーカス+手品+中国雑技団+新体操な内容。

1位 ケーブルカーで洋平コール


サンフランシスコ名物のケーブルカーに乗ったところ、運転手が僕の名前と出身国を聞いてきて、「洋平、坂道とカーブに来たらウゥーレーイと声を上げるんだ!」と言ってきました。皆と一種に叫んだら、皆で「洋平!洋平!」とコールが始まったのには驚き。
ケーブルカーはただの交通手段ではなく観光名所の一つなので、観光客を楽しませるのが仕事なんですね。

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以上です。総じて母親と兄には楽しんでもらえてよかったです。ただ、父は透析をやっているので、旅行はできないのが残念でした。