Wednesday, April 23, 2014

サンフランシスコ桜祭りにて阿波踊りを披露しました

4月12日、13日、19日、20日にサンフランシスコにてCherry Blossom Festivalという日本の伝統文化中心のお祭りがありました。私が所属しているサンフランシスコ阿波っ子連も20 日最終日に参加し、パレードとステージにて踊りを披露しました!

※ステージの踊りの動画をゲットしたらアップしますね。






2013年10月にサンフランシスコに赴任し、その直後の練習会に参加。
その後、日本語・英語のLanguage ExchangeコミュニティのNihongoMoriagariにて勧誘活動を続けた結果、10人くらい定期的に参加してくれるようになりました。多少、連の活性化にも貢献出来たかなと思います。

自分の役回りは、

  • 男踊りをやりつつ、
  • 裏方さんとして日本語が分からない人への世話係とか、
  • 舞台上のフォーメーションのうち男踊り部分の細部を決めたりとか
いろいろやりました。色々忙しかったですが、まあ、なかなか成功したと思います。

山場も脱したということで、赴任後半は本業の勉強や、ハッカソンへの参加や、オンラインコースの受講に余暇の時間を注ぎたいと思いますww

Tuesday, April 22, 2014

アメリカに行って気付いた日本の特徴:経済規模の割に先進的なソフトウェアの導入が遅い

今回の話は、お金の話です。日本といえば、まだGDP世界3位で、まだまだ世界の中では経済大国だという自負があり、日本のことを過大評価していました。食品・飲料、宝飾品などなどの分野においては、日本は洗練された消費者がいて、マーケットもそれなりに大きい重要な市場だと思います(成長性は置いといて)。

ただ、特に先進的なソフトウェアに関してはこの限りではないようです。以前、とあるオープンソフトウェア製品の販売に関わっている人が、オーストラリアではめちゃくちゃ売れているのに、日本では全く売れないんだよねといぼやいていて嘘だろうと驚いたことがありました。

ガートナーの記事を拾いながら、今、国際化対応の仕事で関わっているBI(Business Intelligence)分野の市場規模を例にして紹介してみます。

こっちの記事を読むと2011年で世界市場は12.3 billionドルです。
http://www.gartner.com/newsroom/id/2507915

次に以下はアジア太平洋のBI市場の成長予測について言及している記事です。
http://www.gartner.com/newsroom/id/2670615
  • 2014年のアジア太平洋の市場規模が1.4 billionドル:世界の約10%。
  • アジア太平洋1位のオーストラリアが386.2 millionドルでアジア太平洋の27%、世界の2.7%
  • 中國が217.3 million ドルでアジア太平洋の16%、世界の1.6%

この記事はオーストラリアの記事だそうで、日本の市場規模については全く紹介されていません。(ガートナーと同じ集計をしているか判断できないので、この記事以外からはあえて拾っていません。)

アジア太平洋で3位以下であればアジア太平洋の16%未満であることは確実です。日本は世界から見ると1.5%以下です。日本のGDPはオーストラリアの約5倍あるのに対し、日本の市場が妙に小さいのが分かります。さらに、今後の成長が見込めないとすると、将来的に世界から見た市場規模は小さくなる一方です。

この状況はBIに限らず、別のソフトウェアでも同様のことが起きていると聞いたことがあります。欧米のソフトウェアベンダーには、まずアメリカ・ヨーロッパを攻めて、次にアジア・太平洋を狙うとなるとそのまま持っていけるオーストラリアを選び、次に成長が期待できそうな中国、その後、日本だと見ているようです。

なんでこんな状況に陥っているのかは、私には分かりませんが、ずっとこの傾向が続いているとしたら、今後もすぐに変わるわけではなさそうです。

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こういう状況があるので、海外のソフトウェアベンダーから見ると日本市場に特化した改善は優先度が低く見られがちのようです。そもそも世界の市場でしのぎを削っている状況で、日本でしか通用しない機能に労力をさく余裕はないな〜と考えていてもおかしくはないです(絶対みんな思ってます)。最近では、日本で販売しないソフトウェアも出てきているという記事を読んだことがあります。

かと言って、いきなり英語公用語化する企業も少数派でしょうから、私を含めて日本のエンジニアが海外ソフトウェアを日本人ユーザにとって快適に使えるように国際化・現地化に勤しんでいます。頑張ります。

Saturday, April 19, 2014

アメリカに行って気づいた日本の特徴:街中がとっても綺麗

日本の外に出て初めて気付いた日本の特徴について、気になる点ができたらその都度書いていきますね。まずは日本はどこに行っても非常に綺麗だけど、欧米の都市はむちゃくちゃ汚い件について。欧米人の皆さん、悪口になってごめんね^^;

私は、フランス(3ヶ月)とアメリカ(6ヶ月)でインターン経験があり、旅行ベースだとイギリス・ドイツ・イタリア・スイス・中国・台湾に行ったことがあります。外国に行って気付くのは、どこの国も都市部はむちゃくちゃ汚い場所があることですね。もちろん、きれいな場所はありますし、リゾート地とか観光客向けの場所はきれいです。ただ、現地の人の生活圏はむちゃくちゃ汚くて、ゴミが散乱している場所はいっぱいあります。

日本以外の社会を見る限りでは、街を綺麗に保つことは当たり前ではない事がわかります。個人的な意見であり、裏付けがあるわけではないですが、これは日本の幼児教育と初等教育において、他人に迷惑をかけないことを重視したり、あるいは清掃活動を学校で行っていたり、街をきれいにすることが当たり前にできるようしつけされいるからではないかと思います。日本の教育水準は他国に比べて均質的で、多くの人が同様の価値観を持っているからこそ、街が綺麗に調和的に保たれているのではないかと思います。

(日本でも雑然とした所はありますけど、よその国の都市部と比べたら、圧倒的に綺麗ですよ。この点は褒めてもいい部分じゃないでしょうか?)

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この点について考えるにいたったエピソードを紹介します。

こないだお友達を誘って、Exploratorium という科学やアートなどの体験型博物館に行きました。夕飯を一緒に食べて Exploratorium に行く道中、足元に落ちてた紙コップを蹴飛ばしたことに気付きました。「あー誰だよ!こんなとこにゴミ捨てたのは!」と悪態をつきながら、ゴミ箱が近くにあることに気付いたので、ゴミ箱に紙コップを捨てました。

すると、アメリカ人のお友達が、「あなた素晴らしい!アメリカ人はゴミ拾ったりしないから」と驚いていました。いやいや大げさすぎでしょとは思いましたけど、確かに、アメリカの人は自分のゴミですら、あちこちに平気で捨てていく人は多いです。博物館の中ですら、飲み物のコップをあちこちに捨ててあるのを見かけました。

日本人の感覚としては、例え、清掃員がゴミを片付けてくれると分かっていても、自発的にゴミをゴミ箱まで持っていくのは当たり前であって、それをしない人はマナーがなってない人だという認識を持つだろうと思います。一方で、残念ながら自分のゴミに対しては自分で責任をもつという考えが当たり前でない人が、欧米社会には多いようです。

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どこの社会にもモラルのある人がいるのは確かです。でも、一般の人が高いモラルを持った行動を取り、調和的な社会であることが日本の良い点であると思います。この点は素晴らしい点の1つなので、大事にしていくべきじゃないでしょうか?

Sunday, April 13, 2014

なんだかサンフランシスコ・ベイエリアを好きになる人と嫌いになる人がはっきり分かれるよねというお話

日常的にいろんな国籍の人とベイエリアに引っ越してきた理由やら住んでみてどう思うか話す機会があります。いろいろ話してみた結果、ベイエリアが好きかどうかは、国籍は関係なく、あくまで本人の趣向によりますね。

当たり前ですが、サンフランシスコ・ベイエリアの特徴と本人の適正が合うかどうかですね。

サンフランシスコ・ベイエリアの特徴といえば・・・

  • カルフォルニアの大自然!市内から車で数時間でどどーんと大自然!アウトドアスポーツやり放題。
  • テック系の企業が集積してて、投資も盛ん。次から次へとスタートアップが立ち上がり、資金を獲得してサービスをラウンチ!
  • 外国人が高待遇の仕事を求めて各国から集まるから、本当に多国籍な街!本当にいろんな人がいる。みんな外国人に対して寛容的。
  • 自由で解放的な雰囲気。みんなイージーゴーイング。
  • ニューヨークとか東京とかロンドンとかと比べて、しいて言えば、ちょっと田舎。洗練された大人の遊び場がない。

こういう特徴と相性の良い人はサンフランシスコ・ベイエリアにひかれて好きになるそうです。エンジニアの人はほぼ確実にベイエリア派の人が多いと思います。

ニューヨーク出身のアメリカ人の友達はニューヨークでも仕事たくさんあるのに、わざわざサンフランシスコで仕事を見つけてこちらに引っ越してきたそうです。彼女曰く、東海岸は金融とか伝統的な産業が中心で企業文化もちょっとつまらないとのこと。ベイエリアのスタートアップの自由で元気な雰囲気にひかれて、こっちで仕事を見つけたそうです。

と、ここまでベイエリアに肯定的な意見を書きましたが、全員が全員肯定的なわけじゃないですよね。自然にも、スタートアップにも、国際都市にも、開放的な雰囲気にもそれほど思い入れはなくて、都会的でおしゃれで大人な雰囲気の方が好きな人は皆ニューヨークを目指すそうです。


実際に、ニューヨーク出身で、日本でも働いた経験のある弁護士のお友達は、ベイエリアはつまらないから生活するなら日本の大都市かニューヨークだと答えていました。他にももっと都会に憧れる人は皆口をそろえてニューヨーク!!と答えていました。日本人が東京目指すのと同じでしょうね。

以上、調査範囲はせまいですが、私の周りのみんながベイエリアについてどう思っているかでした。他にもみんなどう思ってるの系のネタは収集次第アップしていきたいと思います。

Saturday, April 12, 2014

アメリカで見聞きした英語:Social butterfly = 社交家、人つきあいの良い人

職場の同僚に週末の予定を聞かれて、J1ビザの研修生・インターンのパーティに参加しようと思うと答えたら「You are a social butterfly!」と言われました。

辞書的な意味は「社交家、人付き合いの良い人」という意味ですが、どういうニュアンスなのかお友達に聞いてみました。結果としては、ポジティブな意味(少しフェミニンなニュアンスがあるそうです)と取っていいそうです。(からかわれているのかと疑ってしまっていました^^;)

もし、社交的だと褒める機会があれば、social person とか social guy とかではなく、Social butterfly も使ってみてください。

アメリカで見聞きした英語:職場の同僚やお友達などのグループを何て呼ぶ?

久しぶりのシリーズです。気づいた語彙をその都度アップしていきますね。

今回は、職場の同僚やお友達複数人にメールを出す時に、彼らを何と呼ぶか?です。日本語では、「○○の皆様」「○○のみなさん」にあたります。

今の勤務先では、guys や folks と呼んでいるのをよく見かけます。どういう違いがあるのか簡単に調べてみましたが、

  • guys は元々男の意味ですが、現在は、女性が含まれているグループにも使えるそうです。folksよりも、かなりカジュアルな表現です。
  • folks は元々「人々」の意味で、親しみを込めて「みなさん」と呼びかける表現です。

で、実際のところどういうニュアンスなのかアメリカ人のお友達にも聞いてみました。私の理解は合っているようでした。


  • guys は folks よりもカジュアル。
  • 他にも"everyone" or "all of you" などもOK。
    • all of you には "Y'all" というスラングもあり。多少、南部っぽい印象をあたえるそう。
  • もっとカジュアルにお友達を呼ぶ表現としては、"bros" and "dudes" and "homies" などがある。



いろいろ出てきましたが、上記はすべてややカジュアルな表現なので、使う場面には注意してください。お客さんに話しかける場合などフォーマルにすべき場面ではあまり使うべきではないかもしれません。

Sunday, April 6, 2014

アメリカと日本の雇用流動性の違いが世の中に与えている影響についてダラダラと考えてみた

日本から来てるエンジニア系の人と話をする時に、よくアメリカと日本の違いで「雇用の流動性」の話をする機会があります(ここでいうアメリカとはサンフランシスコ・ベイエリアの話です)。「雇用の流動性」とは人材がいろいろな企業を渡り歩いている度合いのことで、日本は雇用の流動性が低く、大手企業を中心に一社に留まる傾向にあり、アメリカの場合は常に人が流動している傾向にあります。

日本企業は、会社は可能な限り雇用を維持する代わりに、社員は会社に滅私奉公するという両者が互いに依存しあっている関係であるように見受けられます。アメリカでは、そういう依存した関係を受け入れる人は誰もいません。特にベイエリアのテック系の企業はさながらプロ野球チームのような雇用者と被雇用者で大人な関係を築いている印象を受けます。

この両方の社会の雇用の流動性の差は、それぞれの社会に大きな影響を与えているという印象を受けます。このエントリでは、「雇用の流動性が高い」とはどういう状態なのか?流動性が高いとどういうことが起きるのか?を私なりに考えたことを整理してみます。

(なお、予め言っておきますが、個々に書いてることは特定の企業の話ではなく、社会の傾向がどうなっているかという話ですので、あしからず)

雇用の流動性が高いとはどういう状態?


雇われている側、雇っている側の2つに対して、雇用が流動化した社会において、アメリカの人がどういう風に考えて、行動しているか整理してみます。

雇われている側の意識・行動

  • 会社と社員の関係は日本と比べるとだいぶ大人の関係です。経営環境が変わった場合や評価されなかった場合、いつでも解雇される恐れがあることは承知の上で、求められている期待に答えて報酬をもらう大人の関係です。
    • 日本でたまに見られる「会社にこれだけ奉公してきたのだから、いざというときは会社が守ってくれる」と会社に依存した関係を期待している人は誰一人としていません。全員が自分の待遇・キャリアについて考えています。だからといって、会社と社員が常にぎくしゃくした関係であるわけではありません。基本的にはフレンドリーです。
    • 日本に比べると、本当にあっさりと解雇されますが、失業保険は手厚いですし、日本のように採用時に性別や年齢で差別されることは一切ないため、スキルと職歴さえちゃんとしていれば、よほど不景気でもなければ何歳でも転職可能です。実際に今の勤務先で最近入ってきたソフトウェアエンジニアは50才前後の人です。
    • 将来のキャリアの安定のため、常にスキルアップとキャリア形成に注意を払っています。自分のスキルとキャリアは自分の自由であり、自分の責任です。
  • ポジション(ソフトウェアエンジニアとか、デザイナとか)によって待遇は基本的にほぼ一定です。昇進してもそれほど昇給はしないそうなので、優秀な人ほど、待遇を上げるために違うポジションに移るか、会社を変える人が多いようです。思っている方向のキャリアをゲットするチャンスがあれば、2年で転職することは特に変わったことではありません。
  • 優秀な人は特に会社に所属しているというより、その会社がスポンサーしているプロジェクトに所属しているという意識です。つまり会社に興味があるんじゃなくて自分が何をするかに興味があります。面白いプロジェクトに入るために転職するんであって、○○という会社に入りたいから転職するわけではないのです。

雇用する側の意識・行動

  • 常に一定数の人材は雇用市場に流れており、かつ常に世界中からベイエリアでの技術系の仕事を求めて人が入ってくるので、外から人を取れることを前提に人員計画を立てている印象です。
    • 実際にいつもオープンなポジションに対して応募はひっきりなしに着ているそうで、毎週のように採用面接をしています。
    • パフォーマンスが悪い人を雇用し続けるメリットは全くないし、人は外から取ってこれるので、社員を評価する目はかなりドライです。期待するパフォーマンスが出せない人、言動に問題のある人は、容赦なく解雇するそうですし、雇用契約の時点でいつでもいかなる理由でも解雇できる契約を結ぶそうです。
  • 雇用が流動的なため、優秀な人を定着させるために、社員の満足度を向上させるあの手この手の策を打っています。
    • 社員が快適に働けるようにするため、無料の食事や飲み物を提供したり、フレンドリーな社風にしたり、業務時間中に懇親会をしたり、リラックスできるオフィスづくりを心がけています。
    • 満足度を向上させる方法の一つは「優れたキャリアを形成する機会を提供すること」だと、雇う側は考えている様子です。人事の人が「あなたのレジュメに最高のキャリアを書ける機会を提供する」とか、あるいは同僚が「○○の仕事は素晴らしいから、あなたのレジュメに書けるよ!」みたいな話をしているのをよく耳にします。レジュメを更新するとは、今とは違う次のキャリアを狙っているというニュアンスが含まれているので、日本企業では一般的にやらないと思いますが、ここでは皆が一企業にとどまるという意識がないため、レジュメを更新する話をすることはおかしな話ではありません。

雇用の流動性が高いと社会にどういう事が起きるのか?

(「雇用の流動性が高いとはどういう状態?」がうまくまとめられているか分かりませんが、、、)雇用の流動性が高い社会において、どういうことが起きるのかをつらつらと書いています。

イノベーションが起きる可能性の創出

  • 何か新しいことが生まれる時、それは個人の想像力だけから生まれるわけではなく、色々な人のコラボレーションによって初めて小さなアイディアが拡大生産され、大きな影響力を獲得していくプロセスを取る事が多いのではないかと思います。この色々な人のコラボレーションを担保するためには、人材が流動的であっている必要があり、これが社会に与える一番インパクトが大きいことじゃないかと思います。
  • 優秀な人は特に、常により良いチャンスを求めて、スキルアップ・キャリア形成・人脈の形成をしています。サンフランシスコでは、スタートアップの起業家やVCが集うミートアップがいつも賑わっており、いつも事業のチャンスについて話をする機会や投資を得る機会、スタートアップ主催のミートアップに参加して人脈形成する機会が豊富にあり、良いチャンスを見つけたら、すかさず実行に移す環境が整っているようです。
  • 雇用が流動化していることが前提の社会ですから、成功したスタートアップの創業者などは、前職などで信頼できる仲間を見つけておいて、いざ起業する段階になると、人脈を辿ってほしい人材を素早く獲得して事業を起こしている人が多いようです(WhatsAppの人もだいぶ元Yahoo!の人が関わっている様子ですよね)。実際に、働いているうちに事業アイディアを話して、準備が整ったらうちに来てくれみたいに口説いている人はかなり多いようです。
  • (日本の場合、優秀な人が大手企業でとどまっている事が多く、大手企業からスタートアップに人が大量に移動するような機会はほとんどないんじゃないでしょうか?)。

やり直しがきく社会(ただし、常に自発的にスキルとキャリア形成が出来る人に限る)

まず流動性の低い日本の状況について考えてみましょう。
  • 日本にはある時期を境にやり直しが難しくなる社会になっていると思います。実際には法制度的にはそうではないかもしれませんが、皆が世の中のことを「やり直しが難しい社会」だと思っていることは間違いありません。皆がそう思っている以上、社会はその方向に向かっていきます。
    • 1つ目は新卒採用。新卒でしか入れる機会がない大手企業は多くあると思われます。そういう保守的な起業は、新卒生え抜きを重視する傾向にある会社がまだあり、中途採用で入るのが難しく、入っても待遇面で新卒採用者と大きく差を付けることがあるという噂を聞いたことがあります(本当だったらちょっとひどい・・・)。
    • 2つ目は40代で再就職が難しくなることです。私は求職中の40代ではないので、実体は分かりませんが、年上の人から聞くには40代に入ると途端に再就職が難しくなり、30代で今後のキャリアをどうするのか大きな決断を迫られることになります。
  • こういうやり直しがきかない社会において、企業と社員の関係性にどういう影響を与えると思いますか?私はかなり依存度の強い関係性が生まれると思いますし、実際にそうなっていると思います。
    • 社員は、クビになって世の中に放り出されて、再就職できないことを常に恐れていますから、極度に会社に依存する傾向があり、多少理不尽な要求があっても(長時間労働とか)、それを受け入れ、会社に忠誠心を示すようになります。
    • 会社側は、不景気時でも簡単には解雇しない代わりに、社員にムリを強いる傾向にあると思います。そういう自覚がないにしても、日本とは全く違う社会から日本を覗くと、そういう傾向がはっきりと見て取れます。
次に流動性の高いアメリカの企業(主にベイエリア)について考えてみましょう。
  • アメリカ企業は年齢・性別・人種などで差別されることはないので、スキル・キャリアがしっかりしている人に限っては、理論上、需要の高い職に関してはいつでも何歳ででも職は見つかります。
  • クビになっても、次の仕事を見つけられる社会なので、会社と個人は大人の関係でいられて、ダメだったら次に移ればいいやという大人の関係でいられます。常にドライな関係ではありませんし、お互い自立した個人同士として、自立して仕事できます。日本企業のように労働環境が悪くなることもありません。理不尽な要求もしてきません。

ちょっと、まとめきれていませんが、日本とアメリカの特にベイエリアの雇用流動性に関してつらつらと書いていました。特にアメリカを礼賛するつもりはありません。私は、日本の社会の方が全体的にはうまくいっているという印象を持っていますし、日本の方が好きです。ただし、雇用関係に関しては、各個人がもっと自律した関係でいられる方が双方にとって良いと思っています。ただし、無条件でそういう権利を得られるわけではなく、常に努力し続けることが前提であることは前述のとおりです。